YouTubeやTikTok、Instagramのリールなど動画を使ったプロモーションが増え、動画編集は欠かせないスキルになっています。しかし、動画編集のスキルを身につけるのには操作方法や編集技術を学ぶ必要があるため、時間が掛かります。
そのような課題があるときに活用したいのが「動画生成AI」です。AI技術を活用することで編集作業を効率化できます。今回は動画生成AIでできることや、おすすめの無料・有料サービス、利用する際の注意点を解説します。
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AIで動画を作成できる「動画生成AI」とは?
AIで動画を作成できる「動画生成AI」とは、学習したデータを基にAIが動画を自動生成する技術を指します。
テキストや画像で動画のテイストやイメージを指示することで、違和感のない動画を生成することが可能です。一般的に属人化しやすい動画編集作業ですが、AIを活用すれば誰でも質を落とさずに均一化できるメリットがあります。
2024年2月には、ChatGPTを提供しているOpen AIが動画AIサービス「Sora」を発表し、大きな話題となりました。
引用元:Sora
テキストから、上記のような本物と見間違えるような高品質な動画を生成できるようになります。Soraは現在研究中の段階で、正式なリリース時期や価格などは未定となっています。
ただし、2024年4月にAdobeから動画編集ツール「Adobe Premiere Pro」にOpenAIやRunwayなどの動画生成モデルが組み込まれることが発表され、年内のリリースが期待されています。※参照:Adobe Previews Breakthrough AI Innovations to Advance Professional Video Workflows Within Adobe Premiere Pro
また、Googleが2024年4月に動画生成AIアプリケーション「Google Vids」を発表しました。Googleドライブに保存されている動画や音声を動画生成に一部利用できることが伝えられています。2024年6月には「Google Workspace」の新機能としてプレビューを開始する予定となっています。※参照:Googleが動画生成AIアプリ「Vids」、クラウド上のファイル使い瞬時に映像作成 | 日経クロステック(xTECH)
今後動画生成AIの性能が高くなり、作業を大幅に短縮できる可能性があるでしょう。
動画生成AIでできること
動画生成AIを利用すると、以下の編集作業を自動化できます。
動画生成AIで自動化できること
- 字幕の自動生成
- 自動翻訳
- 音声の自動生成
- アバターの自動生成
- 人物の自動切り抜き
- 背景の自動削除
- 背景の自動合成
- 動画の自動編集
テロップ入れや人物の切り抜きなど細かな編集作業に時間が取られていた場合は、大幅な時間短縮につながります。これまで編集に使っていた時間を他の作業に当てられるので、生産性の向上を実現できるでしょう。
動画生成AIを活用できる場面
動画生成AIは、以下の動画を作るときに利用できます。
動画生成AIの活用例
- 企業紹介動画
- 商品プロモーション動画
- 従業員インタビュー動画
- セミナー動画
- オンライン教材動画
- SNS動画
- ミュージックビデオ
- ゲーム
- レシピ動画
- ニュース要約動画
テキストから動画を生成するほかに、音声認識で自動で字幕を付ける、アバターにテキストを読み上げてもらうなど、ツールによってさまざまな機能を備えています。
動画生成AIはツールごとに特化している機能があるので、作成したい動画にあわせて選びましょう。
【無料】おすすめのAIで動画作成できるサービス9選
まずはコストをかけずに試してみたい方は、無料で利用できるサービスを検討してみてはいかがでしょうか。ここでは、無料で利用できる動画生成AIサービスを9つ取り上げて紹介します。
Haiper AI | InVideo | FlexClip | Lumen5 | Descript | Peech | Elai.io | Director Suite 365 | Vrew | |
特徴 | 高品質な動画を自動生成 | テンプレートを選んで動画作成 | テキストから動画生成、AIでのスクリプト生成 | 既存のテキストや動画から動画を生成 | 動画に字幕をつけられる | AIが分析・キャプチャ分け | アバターを活用した動画生成 | AIが動画を自動編集 | ・音声認識機能で字幕生成 |
有料プランの価格 | 未定 | 20ドル/月〜 | 9.99ドル/月〜 | 19ドル/月〜 | 12ドル/月〜 | 34ドル/月〜 | 23ドル/月〜 | 558円/月〜 | 716円/月〜 |
Haiper AI
引用:Haiper AI
Haiper AIは、テキストから高品質な動画を生成できる動画生成AIツールです。
2024年4月現在は、無料のベータ版のリリースをしており、2秒間、または4秒間の動画を生成できます。Open AIが発表した「Sora」のようなクオリティの高い動画生成が可能です。
ただし生成できる秒数が短いため、現状では商用利用は困難と言えるでしょう。高品質な動画を生成したい方におすすめのツールです。
無料プランでできること |
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料金プラン |
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InVideo
引用:InVideo
InVideoは、テンプレートを選び、画像などの素材をアップロードすることでオリジナルの動画を自動作成できるサービスです。
テキストで指示して動画を自動生成することも可能です。動画にAIが自動生成したナレーションを入れる機能もあります。
動画生成AIサービスを一度試してみたい方におすすめのサービスです。
無料プランでできること |
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料金プラン |
※年払いは20%オフ |
FlexClip
引用:FlexClip
FlexClipは、テンプレートから動画を生成できるツールです。
ビジネスやマーケティング、ウエディングなど動画の使用用途にあわせたテンプレートが用意されています。テンプレートやテキストからの動画生成のほかに、AIでのスクリプト生成もできます。
AIでの動画生成の際にスクリプト作成に迷ってしまう方も安心して利用できるツールです。
無料プランでできること |
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料金プラン |
※年払いの場合 |
Lumen5
引用:Lumen5
Lumen5は、オウンドメディアの記事やZoomなどの録画から動画を自動作成できるサービスです。
ブログ記事やホワイトペーパーなどのリンクを読み込ませるだけで、AIが自動で動画を作成してくれます。既存のコンテンツを活用して、動画を作成したい方に適したサービスです。
無料プランでできること |
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料金プラン |
※年払いは25%オフ |
Descript
引用:Descript
Descriptは、動画から文字起こししたテキストを使って動画編集できるサービスです。AIの音声クローンを使って指定したテキストを読み上げたり、動画の背景を削除したりする機能を備えています。
セミナーや研修会などの動画に字幕を付けたいときに最適なサービスです。
無料プランでできること |
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料金プラン |
※年払いは20%オフ |
Peech
引用:Peech AI
Peechは、アップロードした動画をAIで分析して、自動でトピックスごとにチャプターを分けてくれる動画編集・作成サービスです。
ウェビナーなど長尺の動画を自社サイトやSNSに再利用できるように、自動で分割してくれます。分割した画像は、SNSなど投稿するメディアにあわせてサイズを調整することが可能です。
自社にあるコンテンツを有効活用したい方におすすめです。
無料プランでできること |
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料金プラン |
※年払いは20%オフ |
Elai.io
引用:Elai.io
Elai.ioは、アバターを活用した動画生成ができるツールです。
人物やアニメーションなどからアバターを選択して、テキストの読み上げや自動翻訳といった機能を利用できます。28 の言語で音声を複製できるので、商品のプロモーション動画や海外向けの動画を作成したい方におすすめです。
無料プランでできること |
|
料金プラン |
※年払いの場合 |
Director Suite 365
Director Suite 365は、AIを活用して動画編集作業ができるツールです。
動画や音声、色などオールマイティに編集できる「Director Suite 365」では、動画編集に特化したツールの「PowerDirector 365」を提供しています。
PowerDirector 365では、自動顔ぼかし、動画アニメ生成、背景除去などAIを利用した機能が搭載されています。AIで編集作業を効率化したい方に最適です。
無料プランでできること |
(AI機能は基本的に有料プランのみ) |
料金プラン |
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Vrew
引用:Vrew
Vrewは、字幕生成や読み上げ動画生成に特化しているAI動画作成ツールです。
音声認識機能での自動字幕生成や、AIボイス機能での読み上げ動画の生成ができます。100ヶ国語以上の翻訳にも対応しています。
ストリーミング配信やインタビューの文字起こし動画など字幕やナレーションを付けたい人向けにおすすめです。
無料プランでできること |
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料金プラン |
※年間契約の場合 |
【有料】おすすめのAIで動画作成できるサービス8選
AI技術を使ってクオリティの高い動画を作成したい方は、編集に必要な機能を幅広く利用できる有料の動画生成AIサービスを検討してみましょう。AIで動画作成できるサービスを8つ紹介します。
Runway Gen-2 | Synthesia | Pictory | Canva | KaiBer | Video BRAIN | GliaCloud | Steve AI | |
特徴 | テキストや画像から動画を自動生成 | AIアバターを使った動画作成が可能 | 既存メディアから動画を生成 | デザイン性の高い動画を自動生成 | 音楽を分析して動画生成 | ChatGPTが動画作成を支援 | URLやテキストを分析して動画生成 | 音声やテキストから自動生成 |
有料プランの価格 | 12ドル/月・1人当たり〜 | 22ドル/月〜 | 19ドル/月〜 | 9,000円/月・1人当たり~ | 5ドル/月 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 15ドル/月~ |
無料トライアルの有無 | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × | × | ○ |
Runway Gen-2
Runway Gen-2は、テキストや画像から動画を自動生成できるツールです。
「テキストから動画生成」「画像から動画生成」するほかに、テキストと画像を組み合わせて動画を自動生成することもできます。
思い浮かべた動画をかんたんに生成できるので、動画制作の幅が広がるでしょう。
料金プラン |
※年払いの場合 |
無料トライアルの有無 | 〇(無料プランあり) |
Synthesia
引用:Synthesia
Synthesiaは、テキストを入力するだけでAIアバターを使った動画を作成できるサービスです。AIアバターによるテキストの読み上げや、文字入れなどの編集もかんたんな操作で対応できます。
120以上の言語に対応しているので、海外向けに自社サービスの紹介や事業紹介などを展開したい際に役立ちます。
料金プラン |
※年払いは25%オフ |
無料トライアルの有無 | ×(無料デモ画面あり) |
Pictory
引用:Pictory
Pictoryは、テキストやブログ記事のリンクなどさまざまなメディアから動画を自動生成できるサービスです。
台本など長文のテキストからも自動で動画生成できます。Zoomやセミナーなどの長尺動画の自動分割や要約、動画のキャプションの自動生成などの機能を備えているため、ひとつのサービスで多くの活用方法があります。
動画編集の作業を効率化したい方に、最適なサービスです。
料金プラン |
※いずれも年間契約 |
無料トライアルの有無 | 〇 |
Canva
引用:Canva
Canvaでは、デザイン性の高い動画を自動生成できます。
アバターやアップロードした写真を使用して、入力したテキストを読み上げてもらう動画を自動生成できるので、商品紹介やセミナー動画などを作成したいときにも最適です。
2024年現在、日本ではリリースされていませんが、アップロードした画像をいくつか選択し、テキストプロンプトを入力することで自動で動画生成する機能も今後搭載予定となっています。
※参照:AI動画編集
料金プラン |
※年払いの場合 |
無料トライアルの有無 | 〇(無料プランあり) |
KaiBer
引用:Kaiber
Kaiberは、AIによってアーティスティックな動画を生成できるツールです。
アップロードした音楽を分析して動画を生成したり、動画をアニメーションにするなどスタイルを変換したりできます。
AIを活用して動画をブラッシュアップしたい方におすすめです。
料金プラン |
※年払いの場合 |
無料トライアルの有無 | 〇 |
Video BRAIN
Video BRAINはAIを搭載した国産の動画編集サービスで、ChatGPTが動画の構成やテロップの作成をサポートしてくれます。入力したテキストを自動でナレーション生成する機能も搭載しており、細かな編集作業を手助けしてくれるサービスです。
動画生成AIサービスは海外企業が提供しており、日本語対応していないサービスが多いですが、Video BRAINは国産サービスなので操作に迷うことなく動画作成できるメリットがあります。
料金プラン |
|
無料トライアルの有無 | × |
GliaCloud
引用:GliaStudio
GliaStudioは、入力したURLやテキストを分析して動画を自動生成できる編集ツールです。
指示したテキストの内容を分析して適した動画を自動生成できるため、最新ニュースなどを動画にしてSNSに投稿したい方に向いています。
料金プラン |
|
無料トライアルの有無 | ×(無料デモ画面あり) |
Steve AI
引用:Steve.AI
Steve.AIは、音声やテキストから動画やアニメーションを自動生成できるツールです。
AIアバタービルダーを提供しているので、カスタマイズしながら理想のアニメーションアバターを作成して動画で使用することが可能です。
アバターを使った動画を作成を検討している方におすすめのツールと言えます。
料金プラン |
※年払いの場合 |
無料トライアルの有無 | 〇(無料プランあり) |
AIで動画作成するときの注意点
動画編集でAIを活用すると作業の時間短縮や効率化につながるメリットがありますが、利用する際に注意しておきたい点もあります。動画生成AIを利用する際、特に気をつけたいのが以下の3点です。
- 学習用データが著作権を侵害していないか
- 生成した動画がプライバシーや人権を侵害していないか
- 似たような動画になりやすく独自性に欠ける
AIは学習データから最適な回答を導き出して生成します。承諾を得ずに画像や動画、音声などのデータをAIが学習してしまうと、生成した動画が著作権を侵害している恐れがあるわけです。動画生成AIサービスを利用する前に、AIの学習元データや著作権についての考えを調べておくとよいでしょう。
AIはデータを基に判断するため、人の感情をくみ取ることが苦手です。生成した動画や音声、テロップなどがプライバシーや人権侵害に当たらないかを人の目で必ず確認する必要があります。
またAIは人物や背景の切り抜きや翻訳など単純な作業は得意ですが、創造性が必要な作業は苦手です。生成した動画が他と似てしまうなど、独自性に欠けてしまう可能性があります。
オリジナリティのある動画を作りたい場合は、人の手でエフェクトや効果音など別途編集作業が必要になることも念頭に置いておきましょう。
高品質な動画作成はオンラインアシスタントを利用する手段も
動画生成AIサービスを利用することで、文字入れの自動化や背景削除などの編集作業の効率化を図れます。しかし動画生成AIサービスに動画作成を丸投げすることは現状では難しく、目視による確認が欠かせません。
動画生成AIサービスを活用しつつ、独自性や創造性を人の手を加えて高品質な動画作成したいときは、オンラインアシスタントサービスなど外注を検討するのもひとつの手段です。動画生成AIサービスの導入とあわせて、オンラインアシスタントサービスも検討してみてはいかがでしょうか。