メールやチャット、電話対応の数々……。ECサイトのカスタマーサポート業務はとにかく煩雑なもの。顧客が増えるほど、業務量も増えていきます。企業イメージに直結する業務でもあり、売り上げや顧客満足度を考えると手を抜くこともできません。
しかし、社内で行うには負担が大きく、コア業務に集中できないという事態であれば、代行サービスを利用した方が得策です。
この記事では、コスパの良いECサイトのカスタマーサポート代行サービスを紹介するとともに、代行サービスを導入するメリット・デメリットなど詳しく解説していきます。
▼商品登録や在庫管理を効率化!ECサイト管理をオンラインアシスタントにお任せ
カスタマーサポート代行とは?
一般的に、カスタマーサポートはお客様の問い合わせに対応する役割を持ちます。また、商品やサービスに対する感想や要望を受け入れる、課題を解決する窓口でもあり、顧客満足度を上げる点で重要な業務です。
自社のカスタマーサポート業務を「代行会社」に請け負ってもらうことを、カスタマーサポート代行といいます。
ECにおけるカスタマーサポート業務とは?
ECサイトの場合、カスタマーサポート業務はメールやチャット、電話などを通じ、商品や納期などについてユーザーからの質問に対応することです。
具体的には以下の内容の対応にあたります。その内容は多岐にわたりますが、常に正確であること、一定の品質が保たれていることが求められます。
商品やサービスに関する問い合わせ
注文内容の変更、確認
商品の返品と返金
商品の配送遅延や誤配
商品の不良
商品購入後のフォローメール
レビューへの返信対応
時には予期せぬクレームを受けることもあります。顧客満足度を上げるには迅速な対応が有効です。
ECカスタマーサポート代行サービスの種類
では、ECカスタマーサポート代行サービスにはどんな種類があるのでしょうか。
それぞれ見ていきましょう。
ヘルプデスクツール
ヘルプデスク業務を効率化するツールです。問い合わせの管理にエクセルを利用すると、情報が探しにくかったり、同時編集できないことで管理にミスが起きたりします。
ヘルプデスクツールを利用すれば、リアルタイムで対応内容を共有でき、対応履歴の確認も素早く行えます。あるいは、よくある問い合わせに対する回答をテンプレート化することで、対応スピードや品質の向上をもたらすことも可能です。
チャットボットツール
チャットボットは、自動応答を行うプログラムの総称です。送料や返品といったよくある質問を定型化することで、問い合わせ対応をまかせることができます。
基本的にECサイトは、夜間や土日にユーザーが集まりやすい傾向にあります。この間に問い合わせを受けても、人員を配置しない限り、対応は出社後となってしまいます。
チャットボットツールなら24時間365日稼働できるので、人員を配置しなくても問い合わせ対応ができるというわけです。
運営代行サービス
ECサイトの運営そのものを代行してもらうというものです。自社でEC担当者を採用、育成する手間がありません。人件費の削減にもなり、コア業務に専念しやすくなるメリットがあります。ただし、運営代行サービス会社によって、得意・不得意な業務があるため、依頼先をしっかり吟味することが大切です。
ECカスタマーサポート代行サービス5選
近年、ECサイトの利用者が増えるとともに、ECカスタマーサポート代行サービスも増加傾向にあります。「代行サービスを検討しているが、どこを選んでよいか分からない」方に向けて、実績が豊富、かつコストパフォーマンスの高い代行サービスをご紹介します。
1. タスカル
「タスカル」は、専属のディレクターチームによるサポートが行われるオンラインアシスタントサービスです。WEB制作からECカスタマーサポート代行まで実績があります。
料金プランは複数から選択でき、年間プランなら2.5万円/10時間というローコストが魅力。まずは一定の範囲内で業務をまかせたいベンチャー企業などは、オンラインアシスタントがおすすめです。
2.広済堂ビジネスサポート
年間200社の顧客対応実績を持つコンタクトセンター。カスタマーサポート代行では、電話・メール・Web・チャットなど各種チャネルに対応し、高い応対品質・スムーズな運営・電話のつながりやすさ・適切な処理の4つの要素を備えているのが特徴です。アウトソーシング採用決定から3週間~1カ月で稼働開始します。
3.アートトレーディング
EC運営代行からフルフィルメントサービスまで、ECに関わるサービス全般に対応。200社以上の取引会社数に加え、運営継続率の高さに強みを持ちます。
契約期間は6カ月、月額30万円~。カスタマーサポート代行だけでなく、サイト全体の構築から運用をまかせたい企業に向いています。
4.フォリウム
顧客の声を分析し、サービス向上を導くカスタマーセンターの代行サービスを展開しています。セキュアな環境が整えられている中で、一次受けのみならず、テクニカルな領域にも対応。運用管理や品質管理もまかせることができます。
5.idiom
完全成果報酬型のEC運営代行。ECに関わるすべての業務の代行サービスを展開し、越境ECにも対応しているのが強みです。業務単位で依頼することも可能。カスタマーサポート業務としては、入金確認や各種メール送信、問い合わせ・クレーム対応などがあります。
EC運営におけるカスタマーサポートの重要性
カスタマーサポートがどのような業務を行っているかを解説してきました。
EC運営におけるカスタマーサポートの重要性についてはどうでしょうか。
実は、売り上げに影響する、顧客満足度を向上させるという2点が挙げられます。
売上に影響する
カスタマーサポートの対応が良いと、ユーザーの購入動機となって売上増加につながります。迅速丁寧な対応は、ECサイトに対する信用・信頼を高めます。反対に、雑な対応であればユーザーは離れていくでしょう。
つまり、カスタマーサポートは売上に影響のある重要な窓口なのです。
顧客満足度の向上
カスタマーサポートの気持ちの良い対応は、顧客満足度を向上させます。リピーターとして利用を続けてくれるほか、高評価のレビューを期待できます。新規ユーザーにとって、レビュー内容は購入の後押しとなりやすいものです。この点でも、カスタマーサポートは重要な存在といえるでしょう。
カスタマーサポート代行会社を利用するメリット
上に述べた通り、カスタマーサポートの存在はとても重要です。
顧客満足度を高めるためにも、一定のクオリティを保ち続けなければなりません。
カスタマーサポート代行会社の利用についてメリットを解説します。
売上アップにつながる
顧客満足度が高いほど良い口コミが得られやすく、リピートにもつながります。口コミから新規顧客を取り込むことも期待できます。顧客満足度は、カスタマーサポートの応対によって左右されます。代行会社による安定して品質の良いカスタマーサポートは、売上アップをもたらします。
企業ブランディグ強化につながる
実店舗を持たないECサイトの場合、ユーザーと直にコミュニケーションを取れるカスタマーサポートが企業の顔となります。体制の整ったカスタマーサポート代行会社は顧客満足度を高め、企業ブランディングの強化に欠かせません。
時間を削減でき、コア業務に集中できる
今までカスタマーサポートに割いていた時間をコア業務に当てることができます。ECサイトの運営は、マーケティングや企画立案、サイト改善などさまざまです。ECサイトを効率良く運用するためにも、コア以外の業務はカスタマーサポート代行会社に外注化することをおすすめします。
カスタマーサポート代行会社を利用するデメリット
デメリットもありますが、きちんと検討することでクリアできる点ではないでしょうか。
ノウハウが蓄積されない
カスタマーサポート業務のノウハウを蓄積することができません。将来的にカスタマーサポートを内製化するのかどうか検討する必要があります。
コスト増加の可能性
代行会社との連携など、運営体制を整えるために新たな費用や手間が発生する可能性があります。
カスタマーサポートとコールセンターとの違い
ところで、カスタマーサポートとコールセンターの違いはどこにあるのでしょうか。
両者ともに顧客対応である点は同じですが、コールセンターは電話による問い合わせ対応が専門で、カスタマーサポートのようなユーザーの課題を解決することはありません。
一方、カスタマーサポートは、さまざまなチャネルを使ってユーザーの課題を解決します。
どんな企業にカスタマーサポート代行が向いているか?
以上、カスタマーサポートについてさまざまな角度から解説しました。
結論として、カスタマーサポート代行は、以下の企業に向いているといえるでしょう。
顧客第一主義でカスタマー対応を最優先したい
自社にリソースがない
コストはかけてでも対応の手間を減らしたい
ECサイトの規模が大きくなるほど、自社でカスタマーサポート業務を行うことは困難になりやすくなるものです。早い段階で代行を検討することをおすすめします。
▼運用の手間を軽減!売上アップにつながるECサイト運営方法をチェック!