スタートアップ企業は革新性があることから、ビジネスの内容によっては多額の投資を必要とすることがあります。
スタートアップ支援策として、経済産業省を始めさまざまな支援が行われているため、成長速度を資金不足により停滞させないためにも活用するのが効果的です。今回は、スタートアップ企業が使えるおすすめの補助金や助成金を7つ紹介します。
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【スタートアップ】おすすめの補助金・助成金
スタートアップ企業におすすめの補助金・助成金として、以下7つを紹介します。なお記載内容は2024年3月時点の情報のため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。
研究開発型スタートアップ支援事業(NEP)
出典:NEDO
対象 | ディープテック分野(AIやナノテクノロジーなど)の技術の種を利用したアイデアを持つ起業前の個人またはチーム |
支援内容 | ビジネスプラン構築のための活動費 |
支援額・支援率 | 月額25万(上限300万円) |
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)による研究開発型スタートアップ支援事業のうち、ディープテック分野の人材発掘や起業家育成を支援するプログラムです。開発や実証など、事業化に向けた活動を補助金により支援します。
NEDOの研究開発型の支援事業は、政府の予算で毎年支援事業や公募内容が変更される可能性があります。過去には、政府が設定した課題に関連する研究開発を支援する補助金などもありました。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
対象 | 革新的サービス開発などに取り組む中小企業や小規模事業者 |
支援内容 | 補助対象事業にかかわる機械装置費やシステム構築費、外注費等 |
支援額・支援率 | 補助対象経費の2分の1から3分の2(上限は支援類型などで異なる) |
革新的なサービス開発や生産性向上などに取り組む中小企業や小規模事業者を支援する補助金制度です。通称、ものづくり補助金ともいわれます。補助対象枠として複数の枠・類型が設けられており、申請する類型によって補助の割合や上限額が異なります。補助事業に関連する費用であれば、専門家への報酬やクラウドサービス利用費など幅広く利用できるのが特徴です。
IT導入補助金
出典:IT導入補助金2024
対象 | 経営課題の解決のためにITツールを導入しようとする中小企業や小規模事業者 |
支援内容 | ITツールやハードウェアの導入費 |
支援額・支援率 | 2分の1から5分の4(上限額は支援枠や対象の経費による) |
IT導入補助金は、自社の課題に応じて、受発注システムや会計ソフトなどのITツールを導入する中小企業などを支援する制度です。必要なソフトウェアの導入を支援することで、業務効率化の促進や売上向上などをサポートしています。2024年度は、通常枠に加え、前年度に開始されたインボイス制度への対応にともなうインボイス枠などが設けられています。
小規模事業者持続化補助金
出典:小規模事業者持続化補助金
対象 | 販路開拓などの取り組みを行う小規模事業者等 |
支援内容 | 販路開拓などにかかる経費の支援 |
支援額・支援率 | 3分の2から4分の3(上限は通常枠50万、そのほか200万、いずれもインボイス特例の要件を満たせば50万円上乗せ) |
地域経済を支える小規模事業者(製造業の場合は常時雇用する従業員が20人以下の事業者)の販路開拓を支援する補助金です。2024年度の募集では、通常枠のほか、賃上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠が設けられています。
中でも卒業枠は、事業拡大に意欲的で、小規模事業者の枠を抜け出して事業規模を大きくしようとする企業を支援するものです。通常枠よりも上限額が高く設定されています。
中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)
出典:厚生労働省
対象 | 中途採用の拡大を図る事業主 |
支援内容 | 中途採用計画の策定などを行い支給対象者を雇用する事業者を支援 |
支援額・支援率 | 25万円~100万円 |
厚生労働省による、中途採用の促進を目的とした雇用関係助成金です。中途採用計画を労働局に届け出、対象労働者を2人以上雇用するなど特定の取り組みを実施した場合に助成金が支給されます。さらに、45歳以上を初採用した場合は、支給される助成金が増えます。急激な成長にともなう労働力不足を補う場合などに活用できる助成金です。
キャリアアップ雇用奨励金
出典:厚生労働省
対象 | 有期雇用労働者等の正社員化や処遇改善などを行う企業 |
支援内容 | 対象の労働者1人につき助成金を支給 |
支援額・支援率 | コースによる(中小企業が有期雇用労働者を正社員にした場合は1人あたり57万円) |
有期雇用労働者のキャリアアップを促進する、厚生労働省の雇用関係助成金のひとつです。正社員化を支援するコース、基本給の賃金規定の改定を支援するコース、賞与・退職金導入を支援するコースなどがあります。派遣労働者を直接雇用する場合などにも活用できる助成金で、労働力の確保にもメリットがあります。
【福島】地域復興実用化開発等促進事業費補助金
出典:福島県
対象 | 福島県浜通り地域で重点分野の実用化・事業化に向け研究開発に取り組む企業等 |
支援内容 | 研究開発等にかかる施設工事費や機械設備費、人件費等を補助 |
支援額・支援率 | 補助対象経費の3分の1から4分の3(上限7億円) |
被災地域の復興を円滑に進めることを目的とした、経済産業省と福島県による対象地域での特定の活動を支援する補助金です。補助金の対象は、福島県浜通り地域に拠点を置く企業あるいは地元企業と連携する企業です。
補助の対象となる重点分野は、廃炉、ロボット、エネルギー、農林水産、医療、航空宇宙などです。重点分野に関わる研究開発を行う企業を補助金により支援しています。
補助金・助成金を利用する注意点
補助金や助成金を利用する際は、以下について注意が必要です。
- 経費の補助は基本的に後払い
- 採択されない可能性がある
- 書類作成に時間がかかる
- 支給要件が定められていることがある
- 毎年募集しているとは限らない
まず、経費負担を支援する補助金は後払いが基本です。一時的に自己負担が必要なため、資金繰りに注意しましょう。
予算が設定されている補助金などは、採択数が決められており、申請しても採択されない可能性もあります。書類作成にも時間を要するため、専門家の力を借りるなどして効率良く申請手続きを進めるのがおすすめです。
また、補助金・助成金によっては、採択されても、その後の支給要件を満たさなければ支給対象にならないこともあります。申請する場合は、応募要項などをよく確認しておくようにしましょう。
さらに、補助金などは予算に左右されることから、募集が終了することもあります。内容も変更される可能性があるため、常に最新の情報を取得しておくようにしましょう。
必要に応じて補助金・助成金を活用しよう
スタートアップ企業が使える補助金・助成金には、研究開発を支援するものから、ITツールの導入や販路開拓を支援するもの、雇用促進に関わるものまで、さまざまなものがあります。今回紹介した以外の補助金・助成金もありますので、最新の情報を取得して、活用できるものがあれば申請を検討してみましょう。