業務効率を高める手段として、ビジネスコミュニケーションツールを利用する企業が増えています。そのなかでも人気なのが「LINE WORKS(ライン ワークス)」ですが、「個人向けLINE」や「LINE公式アカウント」などもあり、違いがよく分からなくて利用をためらっているという方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、LINE WORKSと個人向けLINEやLINE公式アカウントとの違いや費用について分かりやすく解説するとともに、ビジネスで活用できる機能についても紹介します。
※タスカルではLINEを用いて業務連絡のみで業務を代行した実績があります。タスクの一部を外注したい場合は、一度タスカルにご相談ください。画面右上の「問い合わせ」ボタンからお問い合わせください。

引用:https://line.worksmobile.com/jp/
LINE WORKS、個人向けLINE、LINE公式アカウントを比較
LINEには、LINE WORKS、LINE、LINE公式アカウントといったサービスが存在します。それぞれのサービスについて細かく紹介するまえに、まずは各サービスの特徴や費用について簡単に紹介することで何となく違いをイメージいただければと思います。
LINE WORKSとは?
引用:https://line.worksmobile.com/jp/
LINE WORKSとは、ビジネスに特化した法人向けに開発された「ビジネス版LINE」です。慣れ親しんだ「LINE」のユーザーインターフェイスをベースとしているので、誰でもすぐに使いこなせるところが最大の魅力です。
LINEと同様に、1対1のチャットやグループ作成、音声やビデオ通話はもちろん、ファイル共有やカレンダーによる予定調整、掲示板の機能などが搭載され、仕事に必要なさまざまな機能を備えた、ビジネスプラットフォームということができます。
LINE WORKSと個人向けLINEの違いとは?
LINE WORKSは、複数のメンバーが連携して仕事を行うために開発された点で、個人向けに開発されたLINEとは異なる機能が多数あるので、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
大人数でのビデオ通話や音声通話が可能
組織で仕事を進めるためにはチーム間のコミュニケーションも重要になります。LINE WORKSでは大人数でのビデオ通話や音声通話の他に、資料など同じ画面を共有しながら通話ができる画面共有機能があるので、正確なコミュニケーションが可能です。
ファイル検索が可能
LINE WORKSでは、ファイルやフォルダの検索が可能です。本文内容や作成期間など、細かく条件を指定することで詳細検索ができるため、ファイル管理や検索が容易になります。
外部サービスとの連携
LINE WORKSでは、さまざまな外部サービスとの連携が可能です。具体的にはワークフロー、営業/顧客管理システムや勤怠管理システムなどの業務システムと連携すれば、LINE WORKSのチャット画面からそれらのシステムの操作が可能になります。外部サービスと連携することで、複数のアプリを開く手間を削減できます。
ノートの共同編集が可能
LINE WORKSでは、ノートを共同編集できるため、共同プロジェクトの際に活用できます。編集日時や編集者が随時更新され、投稿や修正などの履歴の確認、過去の復元も可能です。データのバックアップとしても活用できます。
既読者の確認までできる
LINEでも既読機能はありますが、誰が読んだかまでは確認できませんでした。しかしLINE WORKSの場合は「誰が未読か」まで把握できます。これにより、誰がトークを確認したかが一目瞭然となります。そのため緊急時であれば、電話をかけるなどの対応が取りやすくなります。
端末や電話番号と紐づかない
LINEの場合、個人の電話番号や端末と紐づいて友だち追加がされますが、LINE WORKSは端末や電話番号に紐づくことがありません。管理者が発行したIDとパスワードを入力することで利用できます。
管理者権限でセキュリティ管理が可能
またLINE WORKSでは、管理者がセキュリティ設定を一括管理できます。ログイン時のパスワード設定や送信ファイル形式の制限などが可能です。デフォルトの管理者権限には以下4種類があり、それぞれアクセスできるメニューが異なります。
最高管理者 | 副管理者 | IT管理者 | 人事管理者 | |
基本設定 | ○(*1) | ○ | ○ | ○ |
メンバー | ○ | ○ | × | ○ |
サービス | ○ | ○ | ○ | ○(*3) |
セキュリティ | ○ | ○ | ○ | × |
統計 | ○ | ○ | ○(*2) | × |
監査 | ○ | ○ | × | × |
モニタリング | ○ | ○ | × | × |
アーカイブ | ○ | ○ | × | × |
アップグレード | ○ | ○ | × | × |
パートナー | ○ | ○ | × | × |
アプリディレクトリ | ○ | ○ | × | × |
Developers | ○ | ○ | × | × |
*2:IT管理者は統計メニューの [インストール状況] のみアクセス可能
*3:人事管理者はサービスメニューの [アドレス帳] のみアクセス可能
有料プランでさらに機能を強化
LINE WORKSは個人向けLINEと同様に無料のフリープランもありますが、機能の追加やユーザー数・ストレージを増やす場合には、有料プランを選択することもできます。基本機能のトーク、掲示板、カレンダー、タスク、アンケート、アドレス帳機能などは共通ですが、以下の項目で違いがあります。
<料金プラン>
プラン名 | フリー | スタンダード | アドバンスト |
料金(年額契約) | 0円 | 450円/ユーザー | 800円/ユーザー |
ユーザー数 | 最大100人 | 無制限 | 無制限 |
ストレージ | 5GB | 1TB | 100TB |
音声/ビデオ通話/画面共有 | 4人/最大60分 | 200人 | 200人 |
メール | 有料オプション | 有料オプション | ○ |
ドライブ | 有料オプション | 有料オプション | ○ |
管理者機能 | 制限あり | ○ | ○ |
サポート | ヘルプセンター | ヘルプセンター、メール、電話 | ヘルプセンター、メール、電話 |
詳細はこちらよりご確認ください。
LINE WORKSとLINE公式アカウントとの違い
引用:https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/
LINEとは別に、LINE公式アカウントというサービスもあります。いずれの場合も、ビジネスで利用できるLINEですが、使用場面は異なります。
LINEWORKSは、社内や企業間のコミュニケーションツールです。そのため業務を効率化できるだけでなく、テレワークにも対応しています。
それに対して、LINE公式アカウントは、不特定多数の顧客に情報を発信する企業向けのツールです。セールのお知らせやクーポンの配布など、集客や広報戦略に活用できる機能が充実しています。
<料金プラン>
プラン名 | フリー | ライト | スタンダード |
月額固定費(税別) | 無料 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数 | 1,000通 | 15,000通 | 45,000通 |
追加メッセージ料金(税別) | 不可 | 5円 | 〜3円 |
詳細はこちらよりご確認ください。
ビジネスシーンにおけるLINE WORKSの活用術
ここからは、ビジネスシーンでどのようにLINE WORKSを活用できるか、代表的な7つの機能とその活用術について紹介します。
ホーム(掲示板)機能
ホーム(掲示板)機能は、メンバーへの情報周知に活用できます。特に重要な情報や業務マニュアルなどは、必読設定をすることで掲示板の上部に掲載されます。また個々の既読状況を確認できるため、未読者に対して再通知も可能です。
そのほか部署や会社全体の周知用など、掲示板の複数作成もできます。公開範囲の設定があるため、必要な部署やメンバーだけに投稿を表示することもできます。
カレンダーやアンケート機能
LINE WORKSには、ビジネスシーンで求められるカレンダーやアンケートなどの機能が搭載されています。カレンダーでは所属部署のメンバーはもちろん、他部署のメンバーもお気に入りに登録すれば簡単にスケジュールを確認できます。社内旅行や会議などの出欠を取る際にも、社内連絡を円滑にしてくれます。
アンケートは、さまざまなテンプレートが用意されており会食の日程調整や災害時の安否確認、さらには顧客や取引先へのアンケートなどにも利用できます。
タスク管理
LINE WORKSでは、タスク(やるべきこと)の管理も可能です。自分のタスクだけでなく、他メンバーやプロジェクトごとのタスクまで管理できます。タスク作成ではタスク内容はもちろんのこと、期限や担当者の設定も可能です。自分が担当者のタスクは「受信タスク」に、自分が他のメンバーに依頼したタスクは「送信タスク」に表示されます。
取引先への連絡や発注業務など、毎日発生するタスクが完了したどうかのチェックや、他のメンバーへの作業依頼も簡単に行え、資料などのファイル添付も可能です。
休日出勤のシフト管理
グループ機能の1つ「ノート」は、チーム内のメンバーだけが閲覧・投稿できる共有スペースで、打合せへの参加の可否や引き継ぎ事項などをメンバーが一目でわかるようになります。トークでやりとりすると、遡って確認する必要が出てくるため、ノートでの対応が適しています。
例えば、業務日報用、在庫管理用、売上管理用、勤怠管理用など、目的別にノートを作成するとさらに活用の範囲を広げることができます。
連絡帳機能
LINEで連絡を取り合うには、お互いのアカウントを友だち追加する必要がありましたが、LINE WORKSではその必要がありません。LINE WORKSには「連絡帳」という機能があり、同じ組織アカウントに参加している人であれば、簡単に連絡先を確認できます。そのためアカウント共有の手間が省けて、簡単に社内連絡を実現できます。
厳格なセキュリティ対策
LINE WORKSでは、スマートフォンやPCなどのデバイスを紛失した場合、管理者によって遠隔操作でアカウントを停止にできます。そのためLINE WORKS内にある機密情報も保護できます。また、LINE WORKS メールには強力なセキュリティ対策を備えており、通信経路の暗号化、ウイルス・マルウエア対策、DKIM対応などにより安全性を高めています。
シャドーIT対策
LINE WORKSには、シャドーIT対策というものがあります。つまり、企業が提供・提携していないデバイスやクラウドサービスに従業員が無断で利用できないようにするということです。
その結果、業務でLINEを使用していて、誤って機密情報を漏らしてしまうケースやプライベート用のデバイスを紛失して情報漏洩してしまうリスクを軽減できます。LINE WORKSでは、管理者がログの確認やユーザーの制限ができるため、情報漏洩や流出のリスクを管理できます。
LINE WORKSのメリット・デメリット
LINE WORKSを導入する場合には、メリットとデメリットを理解しておく必要がありますが、LINE WORKSのメリットを整理すると次の3点があげられます。
- ビジネスに必要な主要ツールはほぼ全て備えており他のツールを導入しなくてよい
- 会社の規模に合わせてプランが選べ、低コストで業務効率化を実現できる
- LINEと同じユーザーインターフェイスなので、誰でもすぐに使いこなせる
主なデメリットとしては次の3点が考えられます。
- いつでも簡単に利用できるため、勤務時間外でも対応してしまう可能性がある
- 既読・未読が知られてしまうので、スルーできずに負担となる場合がある
- 管理者から個人間のトークを閲覧される可能性がある
このような、デメリットは仕事とプライベートを明確に区別し、業務時間外の通知をオフにしたりチェックも行わないなどの利用ルールを定めることで解決できます。
LINE運用を依頼できるサービス3選
ここからは、LINE運用を依頼できる3つのサービスをご紹介します。
それぞれのサービスについて見ていきましょう。
タスカル
タスカルは、リモートで業務代行してくれるバーチャルアシスタントサービスです。
タスカルの特徴
- 月額2.75万円〜で導入ハードルが低い
- 専属ディレクターが対応
- 1ヶ月10時間の小ロットで契約可能
- 月10時間程度のサポートが欲しいスタートアップや中小企業におすすめ
プラン | 料金 |
3ヶ月プラン | 44,000円/10時間 |
6か月プラン | 33,000円/10時間 |
年間プラン | 27,500円/10時間 |
タスカルではLINE WORKSやLINEを使って、お客様とアシスタントのコミュニケーションを円滑にしています。
建設現場と事務のコミュニケーションを円滑化し、事務所に毎回戻らなくても業務を完結することができている事例もあります。

Liny(リニー)
Liny(リニー)は、LINE公式アカウントの運用効果を最大化するサポートツールです。
Linyの特徴
- 導入企業3,500社以上(2021年9月時点)
- LINE公式アカウントの導入から運用サポートまで
- 自動効率化によって、運用負担を軽減
- 大企業や官公庁にも選ばれる高いセキュリティ水準を維持
プラン | 料金 |
スタートプラン | 5,000円(税別)/月 |
ベーシックプラン | 39,800円(税別)/月 |
プレミアムプラン | 69,800円(税別)/月 |
シェアコト
引用:https://www.sharecoto.co.jp/service/line-support/operation
シェアコトでは、LINE運用代行サービスを提供しています。
シェアコトの特徴
- PDCAサイクルの高速回転で最適化を目指す
- 24時間・365日の監視サービスを提供
- 画像加工やテキスト制作、コンサルティング、投稿代行まで可能
プラン | 料金 |
初期開設(コンセプトメイキング、アカウント開設、投稿画像軸決定、運用フローの構築) | 20~40万円 |
運用代行(月4~12回の投稿) | 月額25~60万円 ※6か月契約~ |
まとめ
LINE WORKSは、ビジネスシーンにおいて社内外のコミュニケーションを円滑にし、業務の効率化を推進できるとても便利なツールです。また、LINEと同じユーザーインターフェースで、特別な学習をしなくてもすぐに使いこなせるので、まずは、無料のフリープランから試してみてはいかがでしょうか。
ただし、全て社員だけで運用する場合には負担になることもあるので、一人社長や少人数の会社が本格的に利用する場合には、運用代行サービスの利用も1つの選択肢ではないでしょうか。