メルマガはユーザーに直接アプローチできる効果的な手法です。このためマーケティングに是非とも活用したいところです。しかし、せっかくメルマガを配信しても、効果的な書き方をしないと逆効果になりかねません。なぜなら、読みにくい文面だと迷惑メールと思われてしまうからです。メルマガを発行するのであれば読者に刺さるコンテンツを目指したいものです。
そこで、この記事では読まれるメルマガの書き方を解説します。書き方のコツをつかんで有益なメルマガの配信を目指してください。
1、読まれるメルマガとは?
メルマガを発行する目的は、ユーザーとの良好な関係性の構築にあります。「興味深い内容が、分かりやすくまとまっている」、「知りたい情報を届けてくれる」、読者がこのような印象を抱いてくれればメルマガの配信は大成功です。
そのためには、メルマガを「誰に」、「どのような内容で」、「いつ」届けるのか、明確にターゲティングしなければなりません。事前に方向性を決め、読者の求める内容を想定できていれば、自然と読まれるコンテンツに仕上がるでしょう。あとは以下で指摘する書き方の基本をマスターしてください。そうすれば読者に刺さるメルマガを書けるはずです。
2、読まれるメルマガの書き方とは?
書き方①「校正ルールの徹底」
・1文は30~40字以内にする。
1文が長すぎると非常に読みにくいです。30~40字が長さとして適切な分量といえます。できれば主語・述語を1セットとする単文で構成できれば見やすい仕上がりになります。長さが50字を超える場合は複数の文に分けるのが良いでしょう。
・3~4行を1ブロックとする。
3~4行ほど続けて文を書いたならば、改行してください。そして、1行空けて次の文を書きましょう。こうすると文章の固まりができて1つのブロックを構成します。 ブロックごとに目で追えると読者にとって見やすく、読みやすいです。
・読点(、)は1文中で1、2回つける。
読点ですが、1文の中で1、2回は用いてください。意味の句切れ目を、読点で区切ると読者が意味を把握しやすくなります。もし読点がないと、たとえ短い文でも意味を把握しにくくなってしまうのです。
書き方②「構成ルールの徹底」
・ヘッダー
メルマガの最上部で全体の第一印象を決めます。 タイトルやキャッチコピーを記号や装飾で目立たせましょう。ここでは読者の印象に残ることが大切だからです。また、毎回同じテンプレートを用いて読者に印象付けることも必要です。
・リード
本題に入る前にアイスブレイクとしてリードを入れましょう。 時事ネタや季節の話などの軽い話題が良いです。あくまでも主役は本文であることを忘れないでください。リードは簡潔にあっさりと終わらせるのがポイントです。
・目次
箇条書きで端的に示すのがポイントです。本文全体の見通しを立てるのが目的です。読者が本文の内容を概観できるような項目立てにしてください。見出しごとに番号を振るのも良いでしょう。
・記事
メルマガの中心的なテーマを1つピックアップしてください。 複数のテーマを盛り込みたくなるかもしれません。しかし、内容がぼやけてしまうので1つのメルマガに1つのテーマがよいでしょう。メルマガはわかりやすさも大切です。内容を簡潔にして、一読了解のコンテンツを目指しましょう。
・あとがき
メルマガ全体を簡単に振り返るまとめを入れてください。簡潔に書けば大丈夫です。読者への謝辞や締めの挨拶を書いても良いでしょう。いずれにしても付随的なパートです。あっさりまとめてください。
・フッター
発行元の連絡先やホームページの情報、そしてメルマガの配信停止方法を箇条書きで記載します。ヘッダーに比べると地味ですが、必ず記載しなければなりません。 というのも、法令上「送信者の氏名または名称」と「受信拒否ができる旨」の記載が義務付けられているからです。
書き方③「フレームワークの活用」
・BEAFの法則
BEAFの法則では、まずは商品の良さを伝え、続けて客観的なデータや裏付けを根拠として述べます。さらに自社製品の強みと他社製品と比較したときの優位性を述べます。
なお、BEAFとは次のワードの頭文字を取ったものです。具体的には、Benefit【有益性】、Evidence【論拠】、Advantage【他社優位性】、Feature【特徴】を表しています。
・PREP法
PREP法では、結論を先に書いて、続けて根拠を述べます。さらに具体例を述べた上で結論をもう一度繰り返します。読み手に対して結論を印象付ける効果を持ちます。PREP法は説得的な文章を書くのに適しています。
なお、PREPとは次のワードの頭文字を取ったものです。具体的には、Point【結論】、Reazon【理由】、Example【具体例】、Point【結論】です。
・SUCCESsの法則
SUCCESsの法則とは、最初に単純明快な分かりやすい説明から始まり、 興味を引く意外性を演出します。そのうえで、具体例・客観的な信頼性・感情への作用を通じて全ての情報がひとつのストーリーとして一貫性をもつようにまとめる手法です。
なお、SUCCESとは次のワードの頭文字を取ったものです。具体的には、Simple【単純明快】、Unexpected【意外性】、Concrete【具体例】、Credible【信頼性】、Emotional【感情】、Story【物語】です。
3、読まれるメルマガの具体例とは?
(1)良いメルマガの例文
同じ内容でも、文章構成や改行、体裁を見やすくするだけでメルマガの読者に与える印象は変化します。
以下では良いメルマガの例文を示します。内容が小さなブロックに分かれ、見やすい体裁です。
(2)悪いメルマガの例文
悪いメルマガの場合、見た目でわかりにくい印象を与えてしまっています。読者も読みにくいと感じると、第一印象が最悪になってしまいます。
以下では悪いメルマガの例文を示します。内容が一続きのブロックになっており、見にくい体裁です。
4、BtoBマーケティングにおけるメルマガ活用の成功事例とは?
(1)印刷業A社の事例
過去に取引実績のあるクライアントを対象にメルマガ配信を始めました。目的は関係性強化です。成功したポイントはターゲットを地域や企業規模、業種に分けて徹底したセグメント行ったことです。 30ほどのグループに分けてメルマガ配信を行いました。 結果も良好で、1年間でクライアントが前年比40%増加しました。
(2)WEBマーケティング会社B社の事例
公式ホームページから広告運用の無料ダウンロードのサービスを行いました。この際、無料ダウンロードを行ったユーザーに対して登録時のメールアドレスへのメルマガ配信を実施しました。コンテンツはWebマーケティングの最新事例に限定したのです。結果は、3ヶ月間配信を継続して広告予算1,000万円以上のクライアントを4件獲得できました。
(3)FC業態でエステ業を展開するC社の事例
経営者向けにコロナ禍におけるエステサロン経営のノウハウを発信しました。強化するべき商品とそうでない商品を明確に指摘したことと、今エステサロンが取り組むべきはダイエットであることを強調しました。エステ経営に不安を抱いている経営者が多い中、その不安を解消する内容がユーザーに刺さりました。結果は、1年間継続して、売上が前年比75%の伸びを示したのです。
5、まとめ
読まれるメルマガの書き方についてテクニックを紹介しましたが、一つ注意して欲しいことがあります。それは、テクニックを知っただけで満足してはいけないことです。実際にメルマガを書いてテクニックを実践して初めて自分のものになります。文章表現は自分で書かないことには、上達もありえません。
この記事を読まれた方には、是非テクニックを実践してほしいと思っています。日々実践を重ねることで、読まれるメルマガの書き方をマスターできるはずです。