収入や経費など、日々発生するお金のやり取りを帳簿に記載する「記帳業務」。
個人事業主や小規模事業者の場合は兼任することが多いものの、簿記知識の不足により時間がかかってしまったり、取引が増えるにつれて通常業務を圧迫したりすることもあるかもしれません。
そんなときに便利なのが「記帳代行サービス」です。
今回は記帳代行のおすすめサービスや費用相場、代行先を決めるときのポイントなどをご紹介します。代行を考えている方は、ぜひ検討材料にしてみてください。
タスカル | メリービズ | ライト・コミュニケーションズ | 経理・記帳代行サポートオフィス | TOP ONE経理代行センター | 記帳代行お助けマン | |
初期費用 | 0円 | 0円 | 25,000円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 |
月額費用 | 25,000円〜 | 150,000円〜 | 25,000円〜 | 5,000円〜 | 11,000円〜 | 8,000円〜 |
運用スタッフ数 | 300名 | 700名以上 | ー | 70名以上 | 50名以上 | ー |
実績 | 多数実績あり | 多数実績あり | 毎月150社以上かつ10年以上の実績あり | 1,300社以上 | 多数実績あり | 多数実績あり |
記帳代行とは
記帳とは、事業を営む上で発生するお金のやりとりの内容を、帳簿に記載することを指します。現在すべての事業者に、会計帳簿を作成し、保管する義務が課せられています。
記帳代行は、自社の帳簿作成業務を代わりに実施するアウトソーシングサービスのことです。
領収書や請求書、通帳コピーなどを代行先に送付すると、仕訳して会計ソフトへ入力してくれる流れが一般的です。
価格を抑えて依頼したい場合は、現金出納帳の作成を社内で行い、代行先の業務を軽減するライトなプランを利用すると良いでしょう。
似たようなサービスに「経理代行」も存在します。こちらは記帳代行も含め、給与計算や請求書発行といった、会社の経理担当者が行うあらゆる業務の依頼が可能です。
記帳代行を利用すべき会社
記帳代行サービスを特におすすめしたいのは、まだ事業規模が小さく自分で記帳を行っている個人事業主や、経理担当者を雇うほどの余裕がない一人社長などの小規模事業者です。
自身で記帳を行っていた場合は、専門家に外注することで空いた時間をコア業務にあてられるでしょう。
他にも経理担当者の急な辞職・休職などで記帳業務が浮いてしまうときにも、代行サービスが活躍します。
新たに担当者を雇うまで一時的に利用することもできますし、そのままアウトソーシングへ切り替えるのもよいでしょう。
記帳代行の依頼先
記帳代行の依頼先は主に以下の通りです。
- 税理士事務所
- 代行業者
- オンラインアシスタントサービス
- 個人・フリーランス
税理士事務所
税理士事務所は、記帳代行の一般的な依頼先です。
税理士であれば、決算申告業務や年末調整業務の代行も依頼できるため、まとめて外注することを考えている場合におすすめです。また、税務に関する相談もできるため安心です。
ただし税理士事務所の場合は顧問契約を結ぶことが一般的で、他の代行先よりも費用が高くなる点はデメリットといえるでしょう。
記帳代行業者
記帳代行業者であれば、月単位で契約することができ、費用を抑えて依頼することが可能です。
ただし、提携している税理士がいなければ決算申告業務や年末調整業務は代行できません。そのため税務申告は社内で行い、記帳のみ代行したい場合やコストを抑えたい場合におすすめです。
業者によってプランが異なるため、業務範囲やオプションも含めて検討しましょう。
オンラインアシスタントサービス
オンラインアシスタントサービスは、秘書や経理、総務といった企業の業務をインターネット上でサポートしてくれるサービスです。
経理に特化したものや、経理を含むさまざまな業務を依頼できるものがあり、費用を抑えて記帳代行をお願いすることができます。
記帳以外にも、幅広い業務を依頼したい場合におすすめです。
個人・フリーランス
クラウドソーシングサイトなどを利用して、フリーランスの税理士や、経理経験者の方に依頼することも可能です。
この場合も費用を抑えることができ、人によってはさまざまな相談をすることができるでしょう。
ただし、記帳業務は会社の重要な情報を共有するため、信頼できる相手か見極め、しっかりと契約を交わしておく必要があります。
記帳代行の費用相場
記帳代行の費用は業者やプランによって異なりますが、代行先の選定にあたり、相場を知っておくことは重要です。
記帳代行の費用を左右する要因
記帳代行の費用は、主に仕訳数(取引数)で決まります。
仕訳数に応じて費用が決まる従量課金制のサービスもあれば、仕訳数の上限が設定されている月額料金制のサービスもあります。
月額料金制では、一定の仕訳数以降は追加料金として加算されるのが一般的です。
その他、依頼主の事業規模や、法人か個人かといった違いも費用に影響することがあります。
記帳代行の相場を解説
税理士事務所に依頼するときの費用相場は、月額およそ3~4万円です。
記帳代行を含む顧問契約料として支払うため、継続的な契約が前提です。事業年度開始から決算日までの1年間で契約するのが一般的です。
一方、代行業者などに依頼するときは月額およそ1万円~が相場となります。
1仕訳に対して100円が相場のため、仕訳数が多い場合は費用があがるでしょう。
記帳代行の依頼時に必要な書類
記帳代行を依頼する際、一般的には以下の書類が必要です。
- 現金の入出金に関する書類:領収書、現金出納帳など
- 預金収支に関する書類:通帳のコピー、振込明細など
- 売上に関する書類:売上台帳、請求書控えなど
- 立替金に関する書類:クレジットカード明細など
- 買掛金に関する書類:支払管理表、請求書など
- 給与に関する書類:賃金台帳、毎月の給与明細など
他にも依頼したい内容によっては、別途書類が必要になる場合もあります。スムーズに記帳代行をお願いできるよう、あらかじめ必要書類を漏れなく準備しておきましょう。
記帳代行のおすすめサービス6選
おすすめの記帳代行サービスを6つご紹介します。それぞれ異なる特徴があるため、自社に合ったものを探してみてください。
タスカル
タスカルは、幅広い業務に対応しているオンラインアシスタントサービスです。
月額2.5万円(税抜)からプランが用意されており、記帳を含む経理業務の代行のほか、秘書や総務、人事などあらゆるバックオフィス業務に対応しています。
記帳以外にも代行を依頼したい業務がある会社におすすめです。
実際にタスカルでも記帳代行の依頼は少なくありません。 スタッフの中には簿記の資格保有者も複数名おり、こうしたスタッフに入力代行を委託できるのも嬉しいポイントです。
メリービズ
メリービズは、経理に特化したオンラインアシスタントサービスです。
記帳代行のほか、請求書の発行や売掛・買掛管理、会計ソフトの導入など、経理に関するあらゆる業務に対応しています。
月額10万円台~100万円以上まで、依頼内容によって月額料金は異なります。さまざまなニーズにあわせたカスタマイズが可能です。顧客にあわせて料金は異なるため、詳細を確認する際は問い合わせてみてください。
ライト・コミュニケーションズ
ライト・コミュニケーションズは、1997年から経理を中心としたアウトソーシングに取り組んでいる東京の記帳・経理代行業者です。
豊富な実績に加え、税理士法人・社会保険労務士法人と連携しているため、年末調整などを含む経理・労務系業務全般を依頼できる点がメリットです。
記帳代行の料金は、200仕訳までが25,000円(税抜)で、200仕訳以降は50仕訳ごとに6,250円(税抜)となっています。
その他に毎月、月額債権債務管理料が発生します。こちらも仕訳数によって料金が異なり、200仕訳までで2,000円(税抜)、200仕訳以降は50仕訳ごとに500円(税抜)となっています。
なお初回契約時には、初期登録料が25,000円(税抜)がかかる点にご注意ください。
経理・記帳代行サポートオフィス
経理・記帳代行サポートオフィスは、株式会社YFPクレアコンサルティングが運営するサービスです。
税理士法人YFPクレア・YFPクレア社労士事務所と提携し、記帳や給与計算、年末調整などの代行に対応しています。
記帳代行サービスは「格安コース」と「楽々コース」の2種類があり、それぞれ月間仕訳数によって料金が以下のように異なります。
月間仕訳数 | 格安コース | 楽々コース |
100仕訳 | 5,000円/月 | 10,000円/月 |
150仕訳 | 7,500円/月 | 15,000円/月 |
200仕訳 | 10,000円/月 | 20,000円/月 |
300仕訳 | 15,000円/月 | 30,000円/月 |
400仕訳 | 20,000円/月 | 40,000円/月 |
500仕訳 | 25,000円/月 | 50,000円/月 |
急ぎで会計ソフトへの入力を希望する方には「特急オプション」も用意しています。
TOP ONE経理代行センター
TOP ONE経理代行センターは、株式会社TOP ONEと会計事務所が提携して運営する経理・記帳代行サービスです。
記帳代行には2つのサービスがあり、依頼主が現金出納帳を作成することで低価格を実現した「記帳代行入力サポート」の場合は、100仕訳までで月額11,000円(税込)から依頼可能です。
取引資料を送付するだけでよい「記帳代行丸投げパック」は、100仕訳までで月額16,500円(税込)から依頼可能です。
ただし、送付するレシートは科目別に封筒に入れる必要があり、それも任せる場合は追加費用11,000円がかかるため注意が必要です。
記帳代行お助けマン
記帳代行お助けマンは、中小企業や税理士事務所に特化した、記帳入力のアウトソーシング会社です。
初期費用はかからず、日本全国からの依頼に対応しています。税理士コンサル会社が運営していることから、提携税理士の紹介も可能です。
費用は以下の通り、年商ベースでの月額固定制となっています。
- 年商1,000万未満:月額8,000円(税抜)
- 年商1,000万以上3,000万未満:月額10,000円(税抜)
- 年商3,000万以上:月額15,000円(税抜)
記帳代行の依頼先を決めるときのポイント
記帳代行の依頼先を決める際には、以下のポイントに注意しましょう。
契約内容を事前にチェックする
契約期間の定めや、代行内容をしっかり確認しておきましょう。
思わぬ追加費用が発生する可能性もあるため、基本料金に含まれているもの以外に、初期費用やオプション内容・費用なども確認しておくと安心です。
依頼したい内容にあわせて選ぶ
記帳だけを頼みたいのか、経理全般をお願いしたいのかなど、内容によって依頼先が変わってきます。
記帳だけの場合は、業者やオンラインアシスタントへの外注がコストを抑えられるでしょう。
一方で、決算申告や年末調整なども含む業務は税理士しか代行できないため、個人の税理士や税理士事務所、提携の税理士がいる代行業者などに依頼することとなります。
記帳代行と税務申告をそれぞれ別の業者に依頼する場合、全体で見ると割高になってしまうこともあるため注意が必要です。
トラブルに注意する
前述した通り、税理士の資格のない人が税務申告の代行を請け負うことはできません。違法業者に注意しましょう。
また、社外に機密情報を含むさまざまな情報を共有することとなるため、トラブル予防のためにも秘密保持義務を明記して契約を結ぶ必要があります。
加えて、データの受け渡し・管理のセキュリティ面についてもチェックしておきましょう。
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記帳代行サービスには、記帳に特化したものや経理全般依頼できるサービスなどがあるため、自社の状況から最適なものを選びましょう。
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