月次決算とは、企業の財務状況を毎月確認する業務のことを指します。経営判断を適切におこなうには年に1度の年次決算だけでは不十分で、月ごとに確認することが大切です。
この記事では、月次決算の基礎知識や課題、月次決算チェックリストを作成するメリットや重要項目、作成・活用のコツまで詳しく解説します。
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月次決算とは
月次決算とは、1ヶ月ごとにおこなう決算業務のことです。企業の損益や財産の状況を毎月把握できるため、正確な財務状況を把握できます。
1年ごとにおこなう年次決算とは異なり、月次決算の実施は法律で義務付けられていません。しかし短いスパンで財務状況の変動を確認すると課題の早期発見につながり、軌道修正を素早くおこなえます。
また、年次決算の業務負担を軽減できる点もメリットの一つです。月次決算を実施して帳簿を毎月整理しておけば、年次決算でミスが少なくなるでしょう。
月次決算を実施する際の課題
月次決算には、素早い経営判断や年次決算の負担軽減などのメリットがありますが、一方でいくつかの課題もあります。具体的には、次のとおりです。
- 勘定科目ごとの確認作業に手間がかかる
- 複数人で作業する場合、チェックする項目が抜けたり重複したりしてしまう
- 月次決算の業務が属人化していて、担当者が不在の場合、ほかの社員が代わりに対応できない
このような課題を解決するには、チェックリストの活用が有効です。次の章で詳しく見てみましょう。
月次決算でチェックリストを使用するメリット
月次決算のチェックリストとは、確認が必要な項目がリスト化されたものです。月次決算でチェックリストを使用すると、以下のメリットを得られます。
- 月次決算で確認すべき項目が可視化され、担当者が不在でも他の人が対応できるようになる
- チェックが終わった項目に印をつけることで、ミスを防止できる
- 月次決算の業務効率化が実現する
月次決算チェックリストの重要項目
月次決算チェックリストの重要項目を見てみましょう。チェック時に、各項目の確認事項を詳しく調べることで正しく業務を遂行できます。
ここで紹介している項目とチェックすべきポイントをサンプルとして、自社の業務に応じてカスタマイズしてみましょう。
現金・預金
- 小口現金出納帳の集計と小口現金残高の差異を確認
- 通帳残高と預金残高の差異を確認
- 差異がある場合、原因を特定
売掛金・買掛金
- 売掛金残高と売掛金管理表の差異を確認
- 買掛金残高と買掛管理表の差異を確認
- 遅延している売掛金、未払の買掛金があれば、担当者に確認
仮払税金
- 中間消費税の納付後、仮払税金に計上されているかを確認
減価償却資産
- 10万円以上の購入資産があるかを確認
- 30万円以上の購入資産がある場合、会計処理の方法を確認
在庫
- 在庫残高と在庫管理表の差異を確認
消耗品
- 10万円以上の消耗品の購入がないかを確認
借入金
- 返済予定表の残高との差異を確認
- 返済の元金と利息の仕分けを確認
未払金・預り金
- 未払金額と帳簿残高の差異を確認
- 差異があれば原因を特定
- 給与の残高が0になっているかを確認
- 社会保険料の残高が0になっているかを確認
経過勘定
- 次月以降の支払・受取がある場合、未払費用・未収収益として計上したかを確認
賃借対照表
- マイナス残高になっていないかを確認
- マイナス残高になっている場合、原因を特定
- 貸方と借方が一致しているかを確認
月次決算チェックリストを作成・活用するコツ
続いて、月次決算チェックリストを作成・活用するコツをご紹介します。
業務を把握する
まずは月次決算に必要なすべての業務を把握することが大切です。担当者にヒアリングして、普段対応している業務を洗い出し、業務内容や対応方法を確認しましょう。現状を明確にできれば、業務量やミス・重複が発生している作業を発見しやすくなります。
誰もが理解できる項目をリスト化する
業務を洗い出したら、誰もが理解できる項目でリスト化しましょう。わかりやすい日本語でチェック項目を記載すれば、業務標準化につながります。また担当者の名前や進捗状況も記入できる項目を作成しておくと、途中で他の人に交代してもフォローしやすくなるでしょう。
帳票類の締切日を共有する
各部署の担当者に対し、月次計算に必要な帳票類の締切日を共有しておきましょう。請求書や経費精算書などの提出が遅れては、月次決算の作成スケジュールが計画通りに進まないためです。必要であれば社外パートナーに対しても毎月の締切日をリマインドしておくことが大切です。
定期的に更新する
月次決算チェックリストの運用後、定期的に項目を見直して更新しましょう。「追加すべき項目が見つかった」「誤解を招く表現が使われている」など、改善点を定期的に確認して反映することが大切です。
外注を検討する
月次決算チェックリストを使えば、誰でも正確かつ効率的に業務を遂行できるようになるため、外注を検討してみるのもおすすめです。外注することで経理担当者の負担が軽減します。さらなる業務効率化を図りたい場合は、オンラインアシスタントなどに業務を依頼するのも良いでしょう。
チェックリストを作成して月次決算の業務を効率化しよう
月次決算をおこなうことで、企業は財務状況を把握でき素早い軌道修正が可能です。しかし月次決算業務は手間や時間がかかり、担当者の負荷が大きくなります。そこでチェックリストを作成して改善を続けると、業務の標準化や効率化が実現するでしょう。
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