社員が産休・育休に入ることが決まると、「代替要員をどう確保すればよいのか」と悩む企業も多いでしょう。一般的には派遣社員の受け入れや期間限定での採用が考えられますが、休業する社員が担当していた業務をすべて1人に引き継ぐ必要があるとは限りません。
業務を棚卸しして、社内で引き継ぐもの、外部に任せられるものを整理すれば、既存社員での分担やオンラインアシスタントの活用など、選択肢を広げることができます。
本記事では、産休・育休の代替要員を確保する4つの方法を紹介するとともに、派遣とオンラインアシスタントの違いや、それぞれに向いているケースを解説します。
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産休・育休の代替要員を確保する前に整理したいこと
社員が産休・育休に入ることが決まると、「代わりの人を採用しなければ」「派遣社員を入れよう」と考える企業も多いでしょう。しかし、休業する社員と同じ職種・勤務時間の人材を、そのまま1人補充することだけが選択肢ではありません。
まずは休業期間や担当業務を整理し、社内で引き継ぐ業務と外部に任せる業務を切り分けることが大切です。
休業期間と復帰予定を確認する
まず確認したいのが、社員がどの程度の期間不在になる予定なのかという点です。
産休後、そのまま育休を取得する場合もあるため、休業期間が数か月なのか、1年以上になる可能性があるのかによって、適した代替方法は変わります。また、復帰後に時短勤務を利用する場合などは、休業前と同じ業務量をすぐに担当できるとは限りません。
そのため、休業開始日や復帰予定時期だけでなく、復帰後の働き方も可能な範囲で確認しておきましょう。
不在期間の見通しを立てておくことで、「数か月だけ外部の人材を活用する」「復帰後もしばらく一部業務を外注する」といった対応を検討しやすくなります。
担当業務を棚卸しする
次に、産休・育休を取得する社員が担当している業務を洗い出しましょう。
一人の社員が担当している仕事のなかには、必ずしもすべてを同じ人に引き継ぐ必要がないケースがあります。たとえば、以下のように業務を分類すると、代替方法を検討しやすくなります。
- 社内でなければ対応できない業務
- 専門知識や社内での判断が必要な業務
- マニュアル化しやすい定型業務
- データ入力や資料作成など外部に切り出しやすい業務
- 休業期間中は一時的に停止・削減できる業務
業務を棚卸しせずに「担当者の代わりとなる人」を探してしまうと、必要以上のスキルを持つ人材を募集したり、反対に必要な業務をカバーできなかったりする可能性があります。
まずは「誰に引き継ぐか」ではなく、「どの業務を継続する必要があるか」という視点で整理することが重要です。
すべての業務を1人に引き継ぐ必要があるか検討する
担当業務を整理したら、それらをすべて1人の代替要員に引き継ぐ必要があるのか検討しましょう。
たとえば、休業する社員が経理処理、スケジュール調整、顧客対応、社内での判断業務などを幅広く担当していた場合、同じ業務をすべてこなせる人材を探そうとすると、採用や引き継ぎのハードルが高くなることがあります。
一方で、業務を分けて考えれば、
- 判断が必要な業務は既存社員が担当する
- 経理処理やデータ入力はオンラインアシスタントに依頼する
- スケジュール調整や資料作成を外部に委託する
-
出社が必要な業務は派遣社員に任せる
といった形で対応することも可能です。
このように、産休・育休の代替では「休業者と同じ役割を担う人を1人確保する」だけでなく、複数の方法を組み合わせて業務を補う考え方もあります。
業務ごとに適した方法へ振り分けることで、既存社員への負担を抑えながら、必要な業務を継続しやすくなります。
産休・育休の代替要員を確保する4つの方法
産休・育休によって社員が一定期間不在になる場合、代替方法にはいくつかの選択肢があります。
代表的なのは、既存社員による業務分担や派遣社員の受け入れ、期間限定での採用です。また、担当業務の内容によっては、オンラインアシスタントなどの外部サービスに一部を委託する方法もあります。
それぞれの特徴を理解し、休業期間や業務内容に合った方法を検討しましょう。
(1)既存社員で業務を分担する
まず考えられるのが、休業する社員の業務を既存社員で分担する方法です。
新たに人材を採用する必要がないため、募集や選考にかかる手間を抑えられます。また、社内のルールや業務内容を理解している社員が引き継ぐことで、比較的スムーズに業務を継続しやすいこともメリットです。
一方で、業務を引き継ぐ社員の負担が大きくなる点には注意が必要です。通常業務に加えて代替業務を担当する状態が長期間続けば、残業の増加や業務品質の低下につながる可能性があります。
そのため、既存社員だけで対応する場合でも、不要な業務を減らしたり、一部を外部へ委託したりするなど、負担が集中しない仕組みを整えることが大切です。
(2)派遣社員を受け入れる
産休・育休の代替要員として、派遣社員を受け入れる方法もあります。
派遣会社を通じて必要な期間の人員を確保できるため、「担当者が休業している期間だけ人手がほしい」というケースにも対応しやすい方法です。出社して行う事務作業や社内対応なども任せやすく、フルタイムに近い業務量がある場合にも適しています。
また、自社で一から求人を出して採用活動を行う場合と比べ、派遣会社に希望する業務内容やスキルなどの条件を伝えて人材を手配してもらえる点もメリットです。
ただし、派遣社員を受け入れた後には、業務の説明や引き継ぎ、社内ルールの共有などが必要です。また、希望するスキルを持つ人材が必要なタイミングですぐに見つかるとは限りません。
さらに、休業者が担当していた業務を棚卸しすると、「実際には1人分の業務量はない」というケースもあります。その場合は、派遣社員1人にまとめて任せるのではなく、既存社員への引き継ぎや外部委託を組み合わせる方法も検討するとよいでしょう。
(3)契約社員・パートなどを期間限定で採用する
契約社員やパート・アルバイトなどを期間限定で採用し、代替要員を確保する方法もあります。
自社で直接雇用するため、担当してもらう業務や勤務時間などを自社の状況に合わせて設定しやすい点がメリットです。休業期間がある程度見通せており、継続的に一定量の業務が発生する場合には選択肢となります。
一方、自社で採用する場合には、求人作成から募集、選考、雇用契約、入社手続き、入社後の教育まで対応しなければなりません。期間限定の人員を確保するために、採用担当者や現場社員に一定の負担がかかります。
また、休業者の復帰時期と雇用期間をどのように設定するかも事前に検討しておく必要があります。
(4)オンラインアシスタントに業務を委託する
産休・育休の代替では、人員を1人補充するのではなく、休業者が担当していた業務の一部をオンラインアシスタントに委託する方法もあります。
オンラインアシスタントは、オンライン上で企業のさまざまな実務を支援するサービスです。たとえば、次のような業務を依頼できます。
- データ入力・データ整理
- 資料作成
- 採用事務
- メール対応
-
経理・請求書処理
オンラインアシスタントの特徴は、「代替要員を1人確保する」のではなく、必要な業務を切り出して依頼できることです。
たとえば、休業する社員が担当していた業務のうち、社内での判断が必要な仕事は既存社員が引き継ぎ、データ入力や請求書処理、資料作成などの定型業務のみオンラインアシスタントに任せることもできます。
そのため、「派遣社員を1人受け入れるほどの業務量はない」「複数の部署にまたがる細かな業務をまとめて外注したい」といった場合にも活用しやすいでしょう。

産休・育休の代替には派遣とオンラインアシスタントのどちらが向いている?
産休・育休の代替方法として、派遣社員とオンラインアシスタントのどちらを選ぶべきかは、休業者が担当していた業務の内容や量によって異なります。
派遣は「人員を補充する」方法であるのに対し、オンラインアシスタントは「必要な業務を切り出して外部に委託する」方法です。それぞれの特徴を比較すると、以下のようになります。
| 比較項目 | 派遣 | オンラインアシスタント |
|---|---|---|
| 契約 | 人材派遣 | 業務委託 |
| 基本的な考え方 | 人員を補充する | 業務を切り出して委託する |
| 出社が必要な業務 | 対応しやすい | 対応が難しい場合がある |
| 定型業務 | 対応しやすい | 対応しやすい |
| 複数種類の業務 | 対応可能 | 対応可能 |
| 必要な業務だけの依頼 | 契約内容による | 対応しやすい |
| 社内での判断が必要な業務 | 対応しやすい | 対応が難しい場合がある |
| 業務量の変動への対応 | 契約内容による | 調整しやすい |
どちらか一方が優れているわけではなく、休業者の働き方や担当業務に近い人材が必要なのか、それとも一部の業務を外部に切り出したいのかによって選択肢は変わります。
派遣が向いているケース
派遣は、休業する社員と近いポジションで一定時間働く人材が必要な場合に向いています。
たとえば、次のようなケースです。
- 社内システムや設備を使う業務が多い
- 社内外とのやり取りや判断を伴う業務が多い
- 1人分に近い業務量が継続的に発生する
- 決まった曜日・時間帯に勤務してもらいたい
-
店舗や受付など、その場に人がいる必要がある
休業者がフルタイムで幅広い業務を担当しており、その役割をできるだけそのまま引き継ぎたい場合は、派遣社員の受け入れを検討しやすいでしょう。
特に、出社が必要な業務や、その場での判断・対応を求められる仕事は、オンラインで業務を受託するサービスよりも派遣のほうが適している場合があります。
ただし、担当業務のなかに定型的な事務作業が多く含まれている場合は、すべてを派遣社員に引き継ぐ必要があるかを一度整理してみることも大切です。
オンラインアシスタントが向いているケース
オンラインアシスタントは、休業者が担当していた業務の一部を切り出して外部に任せたい場合に向いています。
たとえば、次のようなケースです。
- 月によって業務量にばらつきがある
- 1人を新たに確保するほどの業務量ではない
- データ入力や資料作成など定型業務が多い
- 経理・人事・Web運用など複数種類の業務がある
-
経理や採用事務などバックオフィス業務が中心
たとえば、休業者が「請求書処理」「採用候補者への連絡」「資料作成」「Webサイト更新」など複数の業務を担当していた場合、同じスキルを持つ人材を1人探す必要はありません。
オンラインアシスタントであれば、それぞれの業務を切り出して依頼できるため、休業期間中に必要な実務だけを補うことができます。
また、復帰後に業務量が減った場合にも、必要な範囲だけ外部委託を継続するといった調整がしやすい点も特徴です。
派遣とオンラインアシスタントを併用する方法もある
産休・育休の代替では、派遣とオンラインアシスタントのどちらか一方だけを選ぶ必要はありません。
たとえば、
- 社内での判断が必要な業務は既存社員が担当する
- 出社が必要な業務は派遣社員に任せる
-
経理処理や資料作成などの事務作業はオンラインアシスタントに委託する
といった形で役割を分けることもできます。
休業者が担当していた仕事をそのまま1人に引き継ぐのではなく、業務ごとに最適な方法を選ぶことで、必要な人員やコストを見直しながら業務を継続しやすくなります。
まずは担当業務を棚卸しし、「人に来てもらう必要がある業務」と「オンラインでも対応できる業務」に分けて考えると、自社に合った代替方法を選びやすくなるでしょう。
産休・育休の業務代替にオンラインアシスタントを活用しよう
産休・育休による一時的な人手不足には、オンラインアシスタントの活用も選択肢のひとつです。
オンラインアシスタント「タスカル」では、秘書・経理・人事・Web運用など、幅広い業務をチームでサポートしています。休業者の業務をすべて1人に引き継ぐのではなく、必要な業務だけを切り出して依頼できます。
また、休業中だけでなく、復帰後に時短勤務などで業務量を調整したい場合にも活用できます。産休・育休をきっかけに業務を棚卸しし、社内で対応する業務と外部に任せる業務を整理してみましょう。

