【2023年版】中小企業にオススメしたい無料/有料CRMツール5選

無料CRMツール

ビジネスにおいて新規顧客の獲得は手間もコストもかかります。一方、既存顧客へのアプローチは手間もコストも少なく、新規顧客獲得と比べて効率的です。 一度獲得した顧客との向き合い方によって、その後の事業の伸びも左右されます。もっとも、既存顧客に対して個別にアプローチするのは現実的ではありません。情報量が膨大で実際には難しいです。ここで大切になるのが、CRMツールによる顧客情報の一括管理です。的確に管理することで既存顧客に対する効果的なアプローチが可能となります。

CRMツールには様々なものがあり、有料のものと無料のものに大別されます。無料ツールを活用したいというニーズも多いはずです。そこで、この記事では無料のCRMツールを紹介します。 CRMツールの基礎知識も解説するとともに有料ツールとの違いも説明します。この記事を読めば、自社にとってどんなCRMツールが適しているか、おすすめの無料ツールは何かがわかります。

1、無料のCRMツールとは?CRMツールの基本を解説!

(1)CRMツールとは何か?

CRMとは「Customer Relationship Management」の頭文字をとっています。直訳すると、顧客との関係性の管理であり、顧客管理を意味します。機能としては、顧客データの管理と分析です。例えば、営業を通じて獲得した顧客情報を一元的に管理して、 このデータの分析をもとにマーケティング戦略を立案します。

(2)無料のCRMツールと有料のCRMツールの違い

無料ツールは、有料ツールに比べて機能が制限されていることが多いです。例えば、利用人数やデータに上限が設けられているなどです。他にも、SFAと連携して営業上の優先順位を営業担当者と共有することや、顧客ニーズを分析することも、無料ツールでは対応が難しいです。

また、無料ツールの場合、運営によるサポートが薄かったり、全くサポートがないことも多いです。分からないことを自分で調べて解決できれば問題ありません。しかし、 疑問点を運営側に確認したい場合、無料ツールでは難しいでしょう。

(3)CRMとMA・SFAの違い

 正式名目的内容
CRMCustomer Relationship Management顧客との良好な関係構築顧客管理のデータベース化
MAMarketing Automationマーケティング担当者の支援顧客とのコミュニケーションの自動化
SFASales Force Automation営業担当者の支援営業活動のデータベース化

MAとはMarketing Automationの略語で、SFAとはSales Force Automationの略語です。CRMとMA・SFAは顧客情報の管理という点では共通しますが、目的が異なります。つまり、CRMの目的は顧客情報の適切な管理によるユーザーエクスペリエンスの向上です。

これに対してMAの目的は、顧客情報を活用したマーケティングの自動化です。MAで重視されるのは、顧客情報のマーケティングへの活用です。例えば、メールマーケティングやソーシャル連携を通じてマーティングの支援を行います。

一方、SFAの目的は、顧客情報を活用した営業活動の効率化・収益の最大化です。SFAで重視されるのは、顧客情報の営業活動への活用です。例えば、案件管理や予算管理、顧客情報など営業活動の支援となるデータの提供を行います。

2、CRMツールのメリット

【メリット①】顧客管理にかかる手間を削減

CRMツールを導入すれば、既存の顧客を一元的に管理できます。例えば顧客管理をエクセルで行なっている場合、属性に合わせた細かなアプローチは難しいでしょう。この点、CRMツールを使えばすぐに顧客の属性を確認でき、目的に応じた獲得戦略を立てられます。

【メリット②】情報共有による業務効率化

CRMツールがないと、会社内では顧客情報の共有が難しくなります。部署ごとに顧客情報の取り扱いに違いが生じる恐れがあります。営業担当者による一次情報を全ての部署が共有しなければなりません。CRMツールを導入すれば情報共有が容易になります。結果的にスムーズな顧客対応が実現され、業務効率化につながるでしょう。

【メリット③】顧客生涯価値(LTV)の向上

顧客情報は企業の最重要の資産といっても過言ではありません。事業者の中には顧客管理を軽視していて、手作業やエクセルでデータ管理を行っていることもあります。顧客の数が少ないうちは、これでも対応できるでしょう。

しかし、事業規模の増大に伴ってすぐに限界に達してしまいます。顧客管理をシステム化しないと、最適な顧客対応ができません。顧客生涯価値も伸び悩んでしまうでしょう。 顧客生涯価値は一朝一夕では伸ばせません。数年単位で適切な顧客対応を継続する必要があります。

これを実現するために必要なのが、CRM ツールによる顧客情報の一元管理です。ツールを活用すれば、最適な顧客対応について、一元的に情報共有できます。担当者一人一人が抱える顧客情報を 「見える化」することが顧客生涯価値の向上のためには近道です。これを手助けするのが CRM ツールです。

3、CRMツールのデメリット

【デメリット①】導入コストがかかる

無料ツールを使えば導入コストは不要ですが、有料ツールには初期費用と月々のランニングコストがかかります。この点、クラウド型かオンプレミス型かを選べば長期的に見るとコストを抑えることもできます。また、この記事で紹介している無料ツールという選択肢もあります。無料ツールは機能面での制約があるものの、会社によっては無料ツールの機能でも事足りることも少なくないです。

【デメリット②】運用に手間がかかる

CRMツールの難しいところは社内の全員で共有しなければならないことです。中には ITリテラシーの低い社員がいることも想定されます。そのような人向けにマニュアル作りや操作方法の研修を行うことは導入に際しての手間といえるでしょう。なるべくシンプルなツールを選びは良いものの、簡易さを追求しても限界があります。社内向けにツールの使用を浸透させるのはある程度の業務負担を伴うでしょう。

4、無料のCRMツール5選 特徴を徹底比較!

(1)Zoho CRM

無料プランと有料プランがあります。無料プランでは利用期間の制限はありません。しかし、登録可能なユーザーは3ユーザーまでで、基本機能のみ利用可能という制限があります。登録可能なデータも5000件までです。

機能としては顧客管理、営業支援(SFA)、マーケティングオートメーション(MA)、レポート作成機能を備えています。顧客管理を一元化したいというニーズに適しています。ワークフローを設定することで顧客対応が自動作成されます。この点でも業務効率化に有効です。なお、有料プランの無料トライアルもあります。無料トライアル期間は15日間です。

公式サイト:https://www.zoho.com/jp/crm/

(2)Fullfree

クラウド型のCRM ツールです。無料でダウンロードして使えます。使用期限も特にないです。クラウドによる共有ができるので、チームで作業できます。大半の機能を無料で使えます。しかし、データ容量に制限がある点は注意が必要です。Fullfreeを使えば十分な顧客管理を行えます。

ニーズに応じて自由にカスタマイズできます。 無料ツールでありながら幅広いカスタマイズができるのは特筆すべき点です。UIはシンプルで直感的に操作できます。初心者でもすぐに使えるようにエクセルに近い操作性です。またエクセルとの連携が充実しており、エクセルをテンプレートとした出力もできます。

なお、難点としては機能面でSFAがないことです。顧客情報を分析して営業担当者と共有することはできません。営業支援という面では弱さを持ちます。

公式サイト: https://www.fullfree.jp/

(3)HubSpot CRM

クラウド型のCRMツールです。CRM ツールの中では定番といえるでしょう。無料プランでは利用期間の制限はありません。ツールの使い勝手もよいです。特に EC サイトの運営では力を発揮するでしょう。

ただし、 無料プランにはデータ容量の制限があります。例えば、1ヶ月のメール送信の上限が2000通に設定されているなどです。特にECサイトの運営では力を発揮するでしょう。HubSpot CRMの無料プランが向いている企業としては、中小企業やスタートアップ企業でしょう。なぜなら、事業規模がそれほどでなく、CRMツールでもあまり多くの機能を必要としないからです。

公式サイト:https://www.hubspot.jp/products/crm

(4)Sugar CRM 

オンプレミス型のCRMツールです。海外製のツールです。ホームページは日本語でも閲覧できます。CRM ツールとして基本的な機能は搭載しています。オープンソースであるためカスタマイズも柔軟に行えます。難点としては、無料ツールであるためサポートが薄いことです。初期設定から全て自力で行わなければなりません。このため、社内に エンジニアがいる会社でないと使いこなすのが難しいかもしれません。

公式サイト:https://www.sugarcrm.com/jp/

(5)F-revoCRM 300

オンプレミス型のCRM ツールです。海外製品ですが、日本向けにカスタマイズされています。Webサイトも日本語表示です。機能面でも有料ツールと比べても遜色ないです。オープンソースであり、カスタマイズ性も高いです。業務課題として顧客管理や案件管理が部署ごとに行われており、社内で情報の一元化を図りたいときに力を発揮します。社内に点在する情報を共有して可視化します。 なお、サポートは有償での対応となります。この点は注意が必要です。

公式サイト:https://f-revocrm.jp/

5、無料のCRMツールを選ぶ際のポイント

①「自社にとって必要な機能を備えているか」

無料ツールの場合、機能が限定されることが大半です。無料にこだわるあまり機能が限られて業務に支障をきたすのでは本末転倒です。無料ツールとはいえ導入する以上、最低限の機能は備えておくべきです。具体的には顧客管理、案件管理、予算管理といった機能は必要でしょう。 そのうえでMAやSFAに関連する機能がどれだけ自社に必要かでツールを選択して下さい。

②「ツールの使いやすさ」

シンプルな操作によって直感的に使えるツールを選びましょう。機能が多ければ利便性が高まるのは事実ですが、操作の難易度も上がってしまいます。 CRMツールは社内で情報共有することも目的の一つです。ITへのリテラシーが低い人でも利用できる簡便性は重視されるところです。例えば、年配の営業担当者がすぐに顧客情報を入力できるような使いやすさが求められます。

また、使いやすさは画面の見やすさとも通じるところです。一画面で必要な情報を網羅できるような見やすさは重視すべきポイントです。

③「クラウド型orオンプレミス型」

クラウド型はインターネット環境さえあればどこでも利用できます。場所を選ばないのが魅力です。コスト面でも初期費用を抑えられます。しかし、ランニングコストがある程度かかってしまいます。

オンプレミス型は自社内にシステムを構築して運用するやり方です利用場所が自社内に限られてしまいます。コスト面では初期費用がかかってしまいますが、毎月の利用料が不要になります。長期的に見るとコスト面で優れています。

6、まとめ

近年はどの事業者も良質な商品を出しており、品質で差別化を図るのは難しくなっています。 他社との差別化はカスタマーサポートの最適化によるユーザー体験の向上によるところが大きいです。

この点、CRMツールは顧客情報の一元管理を通じて最適なカスタマーサポートを実現します。顧客管理ではこまめな情報のチェックが必要です。検索性の高さからもCRM ツールの活用は不可欠です。

この記事ではCRM ツールを選ぶ際のポイントを解説しました。また、おすすめの無料ツールも紹介しています。これらを参考にして自社に最適なCRM ツールを選んでください。

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