「応募者対応が後回しになってしまう」「面接調整に時間がかかる」—これは一人社長や小規模企業の採用現場で、よくある悩みです。そんな課題を解決してくれるのが、ATS(採用管理ツール)です。
この記事では、ATSの基本的な仕組みから、導入メリット、選び方のチェックポイントまでをわかりやすく解説します。さらに、小規模企業でも導入しやすいおすすめのATSを6つ厳選してご紹介します。
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ATS(採用管理ツール)とは?初心者でもわかる基礎知識
採用活動において、応募者の情報管理や選考の進捗管理をすべて手作業で行っていると、対応漏れや二重対応といったトラブルが起きやすくなります。そうした煩雑な採用業務を効率化し、スムーズに進めるためのツールがATS(採用管理ツール)です。ここでは、ATSの基本的な役割や機能、小規模企業や一人社長でも使いやすい理由について解説します。
ATSとは何の略?どんな役割があるのか
ATSとは「Applicant Tracking System(アプリカント・トラッキング・システム)」の略で、日本語では「採用管理システム」と呼ばれています。求人の募集から応募者の情報管理、面接の日程調整、選考状況の可視化まで、採用業務の一連の流れを効率的に管理できるツールです。
エクセルやメールでの管理では煩雑になりがちな業務も、ATSを使えば1つの画面で進捗が確認できるため、対応ミスや重複作業を防ぐことができます。
ATSに搭載されている主な機能
ATSの機能はツールによって異なりますが、一般的には以下のような機能が備わっています。
- 応募者情報の一元管理(履歴書・職務経歴書など)
- 応募経路ごとのデータ自動取込(求人媒体や自社サイトなど)
- 面接日程調整機能(メール・カレンダー連携)
- 評価やメモの共有(社内での選考判断の可視化)
- 内定・辞退のステータス管理
こうした機能により、「採用担当がいない企業」でも、誰でも一定の水準で採用業務をこなせる体制が構築できます。
一人社長や小規模企業にもATSは必要?
ATSは大企業向けの高機能なシステムというイメージを持たれがちですが、近年では小規模事業者向けに、初期費用ゼロ・月額数千円から使えるシンプルなATSも増えています。
一人社長や小規模チームにとっても、ATSの導入は以下のような課題を解決する有効な手段になります。
- 面接スケジュール調整の手間を軽減できる
- 採用状況をチーム内で共有しやすくなる
応募者への返信漏れ・対応遅れを防げる
日常業務の合間で採用を進めることが多い小規模事業者にとって、ATSは少ない工数で効果的な採用活動を実施するための必須ツールといえるでしょう。
ATSを導入する5つのメリット
採用活動における業務は、応募受付、書類確認、日程調整、選考、内定通知と多岐にわたります。これらをすべて手作業で対応していると、どうしても時間と手間がかかります。ATSの導入で、こうした煩雑な作業を効率化できるだけでなく、採用全体の質を高めることにもつながります。ここでは、一人社長や小規模企業がATSを導入することで得られる5つの代表的なメリットをご紹介します。
(1)応募者情報を一元管理できる
ATSを使えば、求人媒体や自社採用ページ、紹介など複数の経路から届く応募者情報を、1つのシステムに集約できます。これにより、スプレッドシートやメールフォルダを行き来する手間がなくなり、誰がどの段階にいるのかが一目で把握できるようになります。
(2)選考の進捗が可視化され、対応漏れを防げる
ATSには、応募から内定までのステータスを設定・管理できる機能が備わっており、各候補者の選考状況が一覧で表示されます。これにより、書類選考中で止まっている人や、面接日程調整が滞っている人などをすぐに把握でき、対応漏れを未然に防ぐことが可能です。
(3)応募者とのやり取りがスムーズになる
ATSの多くには、テンプレートメールの送信機能やカレンダー連携機能があり、応募受付メールや面接日程の調整を自動化・半自動化できます。これにより、手作業でのやり取りに比べて迅速かつ正確に対応でき、応募者の満足度向上にもつながります。
(4)社内での情報共有が簡単になる
一人社長であっても、面接を担当する社員や、事務スタッフと協力して採用を進めるケースは多いものです。ATSを導入すれば、候補者の評価や面接結果などの情報をシステム内で共有でき、社内での意思決定がスムーズになります。メールや口頭での報告に比べて、伝達漏れや認識違いのリスクを減らすことができます。
(5)採用活動の振り返りがしやすくなる
応募数、通過率、辞退率などの数値をATSで蓄積・可視化することで、どの求人媒体が効果的だったか、どのフェーズで離脱が多いかといった分析が可能になります。これにより、次回以降の採用活動をより戦略的に改善することができます。
おすすめのATS 6選
本記事では、特におすすめのATS(採用管理ツール)を6種類紹介します。ATSごとに、どのような企業におすすめかを以下に簡潔にまとめました。
1.HERP Hire
料金(税込) | 特徴 |
要問い合わせ |
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HERP Hireは、「スクラム採用」と呼ばれる、現場社員を巻き込んだ採用手法を実現する採用管理システム(ATS)です。経営者だけではなく、チーム全体で採用判断に参加できるため、一人社長や小規模企業でも「現場視点での採用」が可能になります。
応募情報は、さまざまな求人媒体(約30媒体以上)から自動的に取り込まれ、エージェント推薦やリファラル情報もひとまとめに管理できます。また、Slack/Chatworkとの連携により、応募状況や評価を即時にチームへ共有でき、情報の伝達漏れを防ぎます。
2.採用一括かんりくん
料金(税込) | 特徴 |
要問い合わせ ※無料トライアルあり |
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採用一括かんりくんは、新卒・中途採用の一連業務をクラウド上でまとめて管理できる採用管理システムです。応募者管理、説明会や面接の予約管理、評価やタスクの管理、そして結果の分析まで、自社の採用業務を効率化しながら進められます。
特に注目すべきは、LINE連携やZoom連携、Google・Outlookカレンダー連携など、応募者とのやり取りやスケジュール調整を高度に自動化できる点です。LINE通知を使うことで対応漏れを防止できたり、Web面接の設定から招待までを一元管理できるなど、応募者対応の工数を大幅に削減できます。
3.ジョブカン採用管理
料金(税込) | 特徴 |
◾️初期費用・サポート費用 0円 ◾️LITEプラン(求人媒体自動連携機能なし) ◾️STANDARDプラン(求人媒体自動連携機能あり) ◾️新規候補者が51名以上の場合は、 月51〜150名:月額33,000円 |
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ジョブカン採用管理は、Donuts社が提供する採用管理システム(ATS)で、応募獲得から内定までのすべての採用業務を一元管理できるクラウドサービスです。応募経路、候補者情報、選考ステータス、メール履歴などを一画面で確認でき、採用担当が複数の媒体や工程を横断して管理する負担を軽減します。
求人媒体からの応募データは自動で取り込まれ、候補者リストがリアルタイム更新されるため入力や転記の手間が省けます。また、独自の採用サイトを簡単に構築でき、IndeedやGoogleしごと検索と連動することで応募者の集客を強化できます。
4.sonar ATS
料金(税込) | 特徴 |
※採用AI、LINE連携、適性検査など 詳細は要問い合わせ |
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sonar ATSは、Thinkings株式会社が提供する採用管理システムで、業種や規模を問わず2,300社以上の導入実績があります(2025年8月現在)。大企業から中小企業まで、新卒・中途採用を同じ平台上で統合管理できる数少ないATSであるのが特徴です。
採用フローをドラッグ&ドロップで設計し、フロー図化することで、選考ステップ全体が可視化できます。これにより、どの段階でボトルネックになっているのかが直感的に把握でき、採用担当者が効率的に業務を進められます。
5.HITO-Link リクルーティング
料金(税込) | 特徴 |
詳細は要問い合わせ |
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HITO‑Link リクルーティングは、パーソルグループによる新卒・中途採用向けクラウド型採用管理システム(ATS)です。あらゆる応募経路のデータを一元管理でき、媒体・紹介会社・独自採用ページなどからの情報を自動で取り込むことで、手動入力や転記の手間を削減し、効率的に運用できます。
また、標準機能の採用レポートだけでなく、企業ごとのニーズに合わせたカスタマイズ可能な分析レポートにも対応しています。Excel不要で「どの媒体が有効か」「どのステップで離脱が多いか」などの採用課題を可視化し、戦略的な改善をサポートします。
6.HRMOS採用
料金(税込) | 特徴 |
詳細は要問い合わせ |
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HRMOS採用は、株式会社ビズリーチが開発した採用管理システム(ATS)で、応募受付から面接設定・タスク管理・内定まで一括で対応できます。特にビズリーチとのデータ連携により、質の高い候補者の母集団形成を効率化できる点が大きな特長です。
採用チャネル別・求人ごとの応募数、通過率、辞退数などを自動で集計・レポート化できます。これにより、どの求人媒体が効果的か、どのステップで離脱が多いかなどの課題を可視化し、採用活動の戦略的な改善が可能になります。
ATS導入前に確認したい3つのチェックポイント
ATSは採用業務の効率化に役立つ一方で、自社の状況に合っていないツールを選んでしまうと、かえって業務が複雑になったり、十分に活用できない可能性もあります。ここでは、導入を検討する前にぜひ確認しておきたい3つの重要なチェックポイントをご紹介します。
(1)自社の採用フローや課題と合致しているか
まず確認すべきは、ATSの機能が自社の採用フローや課題とマッチしているかどうかです。たとえば、アルバイト採用が中心で応募者数が多い企業は、LINE連携や日程調整の自動化が強いツールが向いています。一方、現場社員を巻き込んだ選考を重視する企業であれば、情報共有機能が充実しているツールが有効です。
自社の採用における課題(対応漏れが多い、候補者管理が煩雑、分析ができない など)を洗い出し、それを解決できる機能を備えたATSを選ぶことが大切です。
(2)チームでの運用が可能な設計になっているか
採用は一人で完結する業務ではありません。経営者だけでなく、現場担当者やアシスタントと情報を共有する必要がある場合、誰でも直感的に使えるUIや、アカウントを分けて役割ごとに操作できる機能があるかを確認しましょう。
小規模なチームでも、面接担当者が直接評価を入力できたり、通知機能で業務の抜け漏れを防げたりする仕組みがあると、運用の負担が大幅に軽減されます。
(3)導入コストとランニングコストのバランスは取れているか
ATSには無料から数万円以上のものまで、価格帯に幅があります。導入時には、初期費用の有無や月額利用料だけでなく、「アカウント数に応じて追加費用がかかるのか」「応募数に制限があるのか」なども確認しておきましょう。
特に成長フェーズの企業では、採用件数が増えたときに料金が跳ね上がるケースもあるため、将来を見通して柔軟なプランを選ぶことがポイントです。
ATSを活用して、採用業務の負担を減らそう
ATSを導入することで、応募者の情報管理や進捗確認、日程調整といった煩雑な作業を効率化し、本来注力すべき「良い人材を見極める時間」をしっかり確保できるようになります。とはいえ、ATSを導入したからといって、すべての作業が自動化されるわけではありません。求人情報の更新や候補者への連絡、面接調整など、人の手が必要な場面も少なくありません。
そうした「手間のかかる定型業務」をサポートしてくれるのが、オンラインアシスタントサービス「タスカル」です。タスカルでは、採用に関する事務作業はもちろん、バックオフィス全般の業務をオンラインでサポートしてくれるため、ATSと組み合わせることで、より効率的な採用体制を構築できます。
採用活動を仕組み化し、日々の業務負担を減らすことで、より戦略的な採用へと踏み出してみてはいかがでしょうか。