打ち合わせやWeb会議で必ず作成する議事録。しかし、会議参加者の中には、
- 「議事録を書くのが苦手」
- 「議事録を作成するのに何時間もかかってしまう」
- 「結局、議事録に何を書けばいいのかがよくわからない」
などといった悩みを感じている方も多いのではないでしょうか?
そのような悩みを解決すべく、当記事では議事録をわかりやすく、効率的に作成するために
についてご紹介します。
また、当記事では議事録のサンプル・フォーマットもご用意しておりますので、ぜひともご活用ください。
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そもそも議事録の目的とは?
議事録とは「会議で話し合った内容を文字に起こし記録したもの」です。とはいえ、会議で話し合った内容をそのまま文字に起こせばよいというわけではありません。実際の会議では雑談や同じ内容の繰り返しなど不要な情報が存在するからです。
議事録を上手く取るためには、議事録を取る意味や目的を理解しておくとよいでしょう。議事録を取る意味・目的について以下5点で解説します。
①決定事項を明確にして関係者に共有する
決定事項を明確にして関係者に共有することが5つの点の中で最も重要なことです。決定事項を明確にすることで関係者の認識齟齬を無くすことにつながります。
会議に参加されていた関係者だけでなく、会議に参加できなかったメンバーが呼んでも会議の決定事項を把握できるようにすることが重要です。
②会議の備忘録として残す
議事録は内容を共有するだけでなく、参加者の備忘録としても活用されます。
人の記憶力は人によってまちまちではありますが、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱した「忘却曲線」によると、1時間後には56%を忘れ、1日後には74%を忘れるとのことです。それだけ、人間の記憶というものはあいまいなのです。
あいまいな記憶のままで業務を進めることは、時には誤った判断を引き起こし、企業価値を損なう可能性が生じます。
③責任の所在を明確にする
発言や行動の責任の所在を明らかにし、会議の内容に関するトラブルを未然に防ぐことが重要です。特に社外や他部門との打ち合わせの際は、それぞれの利害が異なるため、責任の所在を明確にしなければ、都合の良い解釈で物事を捉えられる危険性があります。
そのため「誰がどのような理由で意思決定をしたのか」を明確にしましょう。関係者同士の衝突を防ぐことも重要です。
④業務の優先順位を明らかにする
業務の優先順位が明確であると、会議後に参加者が次に何をやればいいのかが明らかになります。次のアクションが明確であると業務効率化にもつながります。
優先順位を決めずに会議を終えてしまうと、各メンバーが次に何をすればよいのかが分からなかったり、今やる必要のない作業を実行してしまったりと非効率な状況に陥る可能性があります。
⑤次の会議を円滑に進める
議事録は会議で決定し切れなかった事柄を記録し「次の会議で議題にすべきこと」や「次の会議までにやるべきこと」を明確にしてください。そうすることで、参加者は次の会議に向けて前もって準備することができ、次の会議の進行も円滑になります。
また可能であれば、次回の会議の開催日時もその場で決めましょう。会議の参加者の数が多ければ多いほど予定の調整が付きづらく、別途メールなどでの日程調整は手間がかかってしまいます。
議事録に記載すべき項目
議事録には記載すべき内容がいくつかあります。必要項目を分類しながら記載していくと、より良い議事録を作成できるでしょう。
基本事項(会議名、日時と開催場所、参加者、議事録作成者)
最初に会議名、会議の開催日時場所、出席者名を記載しましょう。誰が、いつ、どのような内容の会議に参加したのかが分かるようにします。また欠席となったメンバーについては、欠席である旨を記載すると良いでしょう。
社内の会議の場合は各メンバーの所属部署、社外メンバーとの打ち合わせの場合は会社名を記載してください。
会議概要(議題・アジェンダ)
次に会議の概要を記載します。会議の趣旨や議題を記載して、何について記載した議事録なのかを一目でわかるようにすると、読み手にとってはすんなりと内容が頭に入りやすくなります。
議論の内容
議論の具体的な内容を記載します。おそらく議事録の中では最もボリュームが多くなる項目かと思います。主に決定事項に至った経緯を記載すると良いでしょう。また、誰が発言したのかを明記するよのもポイントです。発言内容の後ろに「(○○)※○には名前を入れる」といった形で名前を残すのが良いでしょう。
決定事項
議事録の中では最も重要なパートです。必ず会議で決まったことを記載してください。長文である必要はなく、箇条書きで決定事項を記載するのが良いでしょう。
課題事項・補足事項
もし議題の中で時間切れなどで未消化の課題が残っていたり、会議を進めていく中で新たな課題が生じたりした場合は、課題事項(または補足事項)として残すようにしましょう。
次回の会議日時と議題
次の会議の開催予定が決まっているなら、開催日時や議題名を書いておきましょう。会議場所も分かれば併せて記載しておいた方が親切です。
【流用OK】議事録のサンプルフォーマット
議事録のフォーマットは以下の通り、会議概要と内容に分かれます。どのような用途でも、以下のサンプルフォーマットに従って項目を記載すれば議事録が完成します。
◆会議概要 ◆内容 |
以下はサンプルフォーマットの活用例として、Webマーケティング定例会議の議事録です。
会議名:Webマーケティング定例会議 アジェンダ: 決定事項:本日の起案資料をベースに進めてOK ②来年度マーケティング予算の決定(承認) |
議事録のテンプレート5選
議事録はテンプレートを活用すると便利です。ここでは無料でダウンロード可能なテンプレートをご紹介します。
【Excel】A4議事録
Excelで作成する議事録で、印刷するとA4一枚におさまります。レビューでもすっきりとまとめられており、使いやすいテンプレートと評判です。
【Excel】A4議事録メーカー
こちらもExcelで作成する議事録です。白黒を基調とした議事録であり、汎用性の高いテンプレートでしょう。
【Word】2本のストライプ入り会議議事録
スタイリッシュなデザインの議事録です。こちらのテンプレートでは、任意のディスカッションにおける履歴の追跡・管理が可能です。
参考:Microsoft| 2 本のストライプ入りの会議議事録
【Word】社内用議事録
社内用のWord向け議事録です。項目がボックスにまとめられており、見やすいテンプレートになっています。
参考:テンプレート・フリーBiz| 議事録(社内会議用)02
【PowerPoint】議事録
PowerPoint形式の議事録です。画像等の添付資料がある場合は、PowerPoint形式の議事録を利用するのも良いでしょう。
議事録作成の効率化ツール5選
議事録を効率的に作成可能なツールは多く存在します。当記事ではおすすめのツールを5つ紹介します。
Google Docs(Googleドキュメント)
画像引用:Googleドキュメント
Google DocsはGoogleが提供する無料の文書作成ツールです。Google Docsにはさまざまなテンプレートが用意されており、「会議メモ」という議事録のテンプレートが存在します。会議名、参加者、議題、次回の会議の議題などといった項目が予め設定されているため、効率的に議事録を作成することが可能です。
またマイクを用意すれば、音声入力が可能です。音声入力機能を使い、あらかじめ録音した会議の音声をパソコンに読み込むことにより、文字起こしが行えます。
Zoom
画像引用:Zoom
ZoomはZoomビデオコミュニケーションズが提供するWeb会議サービスです。Zoomには録画機能が備わっており、パソコンに表示されるWeb会議の内容を録画することができます。
録画を残しておくと後から会議を動画で見直すことができる上に、参加できなかった関係者も後から実際の会議内容をチェックすることが可能です。
画面下のバーにある「レコーディング」をクリックすると録画を行うことができます。
スマート書記
画像引用:スマート書記
スマート書記はエピックベース株式会社が提供する議事録作成ツールです。約1500社以上の企業や自治体への導入実績があります。
音声を録音し、自動で文字起こしが行えます。「会議名」「参加者・欠席者」「決定事項」「Todo」「会議の内容」というテンプレートで記載ができるので体系立てて議事録を作成することができます。文字起こしされた文書は後から編集可能で、複数のメンバーで共同編集が行えるため、一人で議事録を作成する負担が軽減できます。
当ツールは14日間の無料トライアルがあるため、無料でお試しが可能です。
AI GIJIROKU
画像引用:AI GIJIROKU
AI GIJIROKUは株式会社オルツが提供する議事録作成ツールです。導入実績は約3000社を超えています。
当ツールの特長として、Zoomと連携して会話が自動でテキスト化できることが挙げられます。テキスト化した文書はリアルタイムで翻訳をかけることが可能で30か国に対応しています。
GIJI
画像引用:GIJI
GIJIは株式会社アジャイルウェアが提供する議事録作成ツールです。議事録に特化したエディタ(文書編集機能)を提供しており、作成中の議事録はリアルタイムで他のメンバーに共有が可能です。
また単に議事録を取るだけでなく、メンバーの会議の回数や時間を集計、グラフ化が可能。メンバーの行動を分析し、作業効率化などに役立てることができます。30日間の無料トライアルがあるため、一度試してみてはいかがでしょうか。
議事録を書くときのコツ
今回はわかりやすい議事録を書くためのテクニックをいくつかご紹介します。ポイントをつかむだけで、議事録が劇的に読みやすくなるでしょう。
主語と述語を必ず入れる
会議で発言された内容をそのまま写してしまうと、後から見返すと分かりづらい文章になっていることがあります。会議では主語や述語が省かれた状態で「会話」が飛び交うことがしばしばあります。特に日本語は主語がなくても会話が成り立ってしまう言語ですので注意が必要です。
伝わりやすい文章を書くためには主語と述語をしっかりと記載していくようにしましょう。
5W1Hをできる限り明らかにする
基本的なことではありますが、5W1Hを明らかにすることも重要です。
5W1Hとは「Who(誰が)」「When(いつ)」「Where(どこで)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」です。誰が、いつ、どこで、何を、どのように発言されたのかを書くことで会議で話された内容がよりイメージがしやすいものになるでしょう。5W1Hを意識して書くことにより、より内容が読み手に伝わります。
フレームワークを活用する
「PREP法」、「FOCEP」、「空・雨・傘」などといったフレームワークを活用すると論理的な文章を作成することができます。
その中でも今回「PREP法」について簡単に説明します。
「PREP法」とは
Point :要点(結論)
Reason :理由
Example:具体例
Point :要点(結論)
の頭文字から取っており、相手に伝わりやすい文章を作成するためのフレームワークです。はじめに結論を提示し、その理由と具体例を挙げてその結論を補足し、最後にもう一度伝えたい結論を提示する構成です。
後からまとめて議事録を書くのはNG
適当なメモだけを残し、あとからきちんとした議事録を作ろうとするは控えましょう。そのような形で議事録を取ろうとすると、余計に時間がかかって非効率です。またメモが適当だと、あとから必要な情報を追加する必要が出てきてしまいます。さらに記憶があいまいな状態で書くことになるため、誤った情報を残してしまう可能性もあります。
そのため、議事録はなるべく会議中に必要な情報を残すように心がけてください。
議事録の自動作成などが可能なツールを活用する
ゼロから手入力で議事録を作成するのが大変な場合は、自動で文字起こしして議事録を作成するツールを活用しましょう。いまでは、音声入力や自動文字起こしの精度も向上しています。
議事録のメモが追いつかないときの対処法は?
会議中に議事録を取っていても、話を聴きながらメモをするのが追いつかないことがあります。この原因として、議事録ではなく「会議の文字起こし」になっていることが考えられます。全ての発言をメモしていてはスピードが追いつきませんし、某大な文字量になります。会議の議論をよく聞き、話の大きな方向性と最終的な結論を記載することに専念しましょう。情報の網羅性よりも、「伝わりやすさ」が重要です。
例えば、発言者の名前と発話内容を一度メモしても、あとで削除してもよいでしょう。個々人の発言が、最終的な結論と関連しなければ、議事録に残す必要性はありません。会社の文化や会議の内容によって正確な記述が求められるケースもありますが、実際に議事録を読む人が読めない・理解できない内容では意味がありません。
効率的に議事録を作成するには「文字起こしツール・アプリ」を活用するのが便利です。ツールを使えば聞き漏らすこともないため、会議中は会議だけに集中しやすいでしょう。おすすめのツールは以下の記事で詳しく解説しています。

議事録をつくるのが面倒な時はオンラインアシスタントを!
議事録を書く目的を理解したうえで、書き方を工夫しながら、時にはツールを利用して効率的に議事録を作成するようにしましょう。しかし、一人社長や忙しいビジネスマンは、議事録を取るのも面倒なはず。そのようなときは、オンラインアシスタントをぜひ活用してみてはいかがでしょうか?