AIアシスタントサービスとは、人工知能(AI)を利用して業務を支援するツールのことです。現在多くの企業や自治体で業務効率化や生産性向上を目的に、AIチャットボットを活用したサービスが利用されています。
本記事では、チャットボットを活用したAIアシスタントサービスの概要や仕組み、メリットについてわかりやすく解説します。おすすめのAIアシスタントサービス5選も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
なおAIアシスタントサービスは、音声活用や社外の人間から業務をサポートから支援を受ける「バーチャルアシスタント」と混同されることがあります。バーチャルアシスタントに関しては、以下の記事で詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
OfficeBot | HITTO | チャットプラス | MOBI BOT | ferret One AI | |
特徴 | 複数の情報源をもとにしているため、回答の精度が高め | 従業員からの定型的な質問に対して正確に回答し、バックオフィス業務を支援 | 顧客からの問い合わせ対応にも利用可能 | 国内外の最先端AIが搭載されており、多様なAIから選択可能 | コンテンツ・メール作成・ウェビナー運用支援など、マーケティング活動を効率化 |
AIアシスタントサービスとは
AIアシスタントサービスとは、業務効率化や生産性向上を支援する人工知能(AI)が搭載されたツールのことです。AIアシスタントサービスにはさまざまな種類がありますが、ここではAI搭載のチャットボットを使ったサービスを紹介します。
必要とされる背景
AIアシスタントサービスが必要とされる背景として、日本の労働生産性の低さが挙げられます。公益財団法人 日本生産性本部が公表した「労働生産性の国際比較 2023」によると、日本の時間当たり労働生産性はOECD加盟国38カ国のうち30位という結果になりました。これは1970年のデータ収集以来、最低の順位となっています。
現在、企業は「働き方改革」への対応に迫られており、生産性を高めながら労働時間の削減が求められています。そこで非効率な業務プロセスや負荷の大きい定型業務を支援するために、AIアシスタントサービスに注目が集まっています。
参考:労働生産性の国際比較2023|財団法人 日本生産性本部
仕組み
チャットボットを活用したAIアシスタントサービスは、従業員がチャットにテキストを入力するとAIが問い合わせ対応を行い、回答を得られる仕組みになっています。業務に必要な膨大な情報量をAIにあらかじめ学習させておくことで、問い合わせ内容に応じて適切な答えが得られるようになります。
たとえば「社内FAQ」をAIが検索できるように設定しておけば、従業員がドライブや社内ネットワークで直接調べなくても、チャットに質問するだけで自社固有の情報を得られるようになります。
AIアシスタントサービスに自然言語処理機能が搭載されている場合、まるで人と話しているかのような自然な会話が成立します。また機械学習を利用できれば、ユーザーの特性を学習するため精度が高まっていく点も特徴です。
AIアシスタントサービスの使用例
AIアシスタントサービスはどのようなケースで利用できるのでしょうか。具体例を見てみましょう。
取引先情報の確認
AIアシスタントサービスのチャットボットに「取引先A社の情報を教えて」と入力すると、取引先A社の正式名称、従業員数などをチャットの返信で得られます。また「取引先A社の営業担当者を教えて」と聞くと、担当者のフルネームや連絡先などが返信されます。
社内業務の支援
チャットで「育休休暇の申請方法を教えて」と尋ねると、申請方法について記載されたリンク先や、育休制度の情報が送られてきます。社内FAQにアクセスすることなくチャットの対話形式で情報を得られるため、調べる手間がなくなります。
メールやコンテンツ制作の支援
AIアシスタントサービスのなかには、メール作成やブログなどのコンテンツ制作を支援するものもあります。たとえばチャット上に「メール/ブログを作成してほしい」「メール/執筆内容を添削してほしい」などの選択肢があり、クリックするだけで対応してくれます。
AIアシスタントサービスを利用するメリット
AIアシスタントサービスを利用する大きなメリットとして、業務効率化につながる点が挙げられます。企業での仕事は、以下のように定型業務と非定型業務の2種類に分けられます。
- 定型業務…業務の進め方やプロセスが固定されている業務
- 非定型業務…業務の進め方やプロセスが決まっておらず、マニュアル化が難しい業務
AIアシスタントサービスは、定型業務における活用がとくに期待されています。社内情報の検索や単純な作業など、企業のニーズに応じて設定しておくことで業務効率化や生産性向上が期待できます。
おすすめのAIアシスタントサービス5選
具体的にどのようなAIアシスタントサービスが利用されているのでしょうか。ここではおすすめのサービスを紹介します。
OfficeBot
出典:OfficeBot
OfficeBotは、社内ナレッジをChatGPTを安全に取り扱いながら仕事に利用するサービスです。OfficeBotでは複数の情報源をもとにして詳しい情報を提供してくれるため、精度の高い回答が期待できます。自治体やさまざまな業種の企業に利用されているサービスです。
- 料金…月額固定料金で、詳細は要問い合わせ
HiTTO
出典:HiTTO
HITTOは、社内問い合わせ対応で利用できるAIチャットボットです。従業員からの定型的な質問に正確に回答するため、担当者の負担軽減につながります。またHiTTOの導入で社内情報を一元管理できるようになり、ナレッジの体系化も実現します。
- 料金…利用者数に応じた月額課金。詳細は要問い合わせ
チャットプラス
出典:Chat Plus
チャットプラスは、社内対応だけでなく顧客からの問い合わせ対応にも利用できるAI搭載のチャットボットです。自社の要望に応じて柔軟にチャットボットのシナリオを設計できる点が特徴です。入力したキーワードについて、AIが解読してナレッジベースから自動回答します。
- 料金…初期費用0円、月額1,500円〜
MOBI BOT
出典:MOBI BOT
MOBI BOTはAIなどさまざまなシステムと柔軟に連携可能なチャットボットで、問い合わせ対応や手続き処理などで活用可能です。国内外における最先端のAIが利用されている点が特徴で、さまざまな種類のAIから選択できます。またAIデータコンソールと呼ばれる、AIの学習改善を支援する独自のオプション機能も利用可能です。
- 料金…初期費用30万円、月額料金15万円〜
ferret One AI
出典:ferret One
ferret One AIはマーケティング業務に特化したAIアシスタントサービスです。コンテンツ支援機能、メール作成支援機能、ウェビナー運用支援機能などが搭載されており、マーケティング活動の効率化につながります。AIが施策提案も行うため、迅速なPDCAが実現します。
- 料金…要問い合わせ
AIアシスタントサービスの活用で生産性を向上しよう
AIアシスタントサービスを利用すると、業務に関連する疑問を迅速に解決できるようになり、生産性向上につながります。チャットボットを用いたAIアシスタントサービスなら、まるで専属の秘書ができたような感覚で利用できるでしょう。
オンラインアシスタントサービスの「タスカル」は、月額2.5万円で業務に必要なスキルを持つ人材に依頼できるサービスです。「AIの利用はまだ不安が残る」「柔軟に対応してもらいたい」という場合、お気軽にお問い合わせください。