近年は企業のマーケティング・ブランディング活動においてSNSをビジネス利用するのが一般的となっています。しかし、「SNS運用のポイントがわからない、自社にはどのSNSがマッチしてるのか判断できない」という悩みを持っている方も少なくないでしょう。
この記事では自社に合っているソーシャルメディアはどれか、どのように活用すべきか、運用代行サービスは何を利用すればよいか、を解説します。
タスカルでは、企業様のSNS運用をサポートしている事例も多数ございます。気になる方はこちらもチェックしてみてください!

ビジネス利用におけるSNSの比較
以下では代表的なSNSであるX(旧Twitter)、Facebook、Instagram、LINEを取り上げて解説します。各SNSには特徴があり、まずはそれを把握するのが大切です。
①X(旧Twitter)
・ユーザーの特徴
- 4,500万人(2018年10月時点)
- 年代別の利用率では、10代の約8割、20代の約7割が利用しています。
引用元:we love social
・機能面での特徴
140文字以内でつぶやく短文投稿専用 SNSです。情報のリアルタイム性が高く「今起きていること」を即座に発信できます。
リツイート機能によって拡散させることができ、一つのツイートが全国的な話題になることもあります。好きなタレントやコミュニティなどの共通する関心を軸としてユーザー同士がつながっています。カジュアルなコミュニケーション向きのSNSです。
・ビジネスアカウント
X(旧Twitter)では個人アカウントとビジネスアカウントは区別されていません。もっとも、X(旧Twitter)では商用利用不可との制約はなく、企業がビジネス目的でアカウントを作って運用すれば、それはビジネスアカウントといえるでしょう。
・X(旧Twitter)広告の特徴
若いユーザーが多く、全体的に購買意欲が高いです。リツイート機能があるため二次拡散にも期待できます。細かいターゲティングができるので、ユーザーの反応を見ながら広告の最適化を図ることができます。
X(旧Twitter)ビジネスアカウント運用のコツを知りたい方はこちらの記事もぜひご参照ください。
②Facebook
・ユーザー数の特徴
- 2,600万人
- 年代別の利用率は30代では約半数が利用しています。
- 10代・20代の若年層のユーザーは伸び悩んでいます。
引用元:we love social
・機能面での特徴
実名での利用が基本です。同級生や同僚などリアルな友人と繋がることができます。比較的フォーマルな関係づくりに向いているSNSです。
コンテンツの自由度が高く、長文の投稿も可能で画像の有無も選ぶことができます。 プロフィールが充実しているためオーガニックだけでなく広告運用にも活用しやすいです。
・ビジネスアカウントの有無
Facebookには、通常の個人用アカウントとFacebookページとよばれるビジネスアカウントの2種類があります。個人用アカウントを持っていれば誰でもビジネスアカウントを作成できます。Facebookページを持つメリットは商用利用できることです。運用コストは無料で、広告やページへの投稿を通して自社商品のファンを増やせます。
・Facebook広告の特徴
ビジネス利用のユーザーが多く、他のSNSと比べてBtoB商材への需要が見込まれます。自社で扱っているのがBtoB商材であれば一定の費用対効果を見込めます。
③Instagram
・ ユーザーの特徴
- 4,800万人(2021年7月時点)
- 年代別の利用率は、10代・20代の約7割が利用しています。
- 女性のユーザーが多いです。
引用元:we love social
・機能面での特徴
スマホで撮影した写真や動画をすぐに加工して投稿できます。 ビジュアルを示してシンプルに商品を紹介できます。ストーリーズやショッピング機能など自社サービスの利用につながる機能も多数用意されており、幅広くビジネスに活用できます。
Instagramというと以前はファッション感度の高い若い女性向けのように思われがちでした。しかし、現在ではユーザーの男女比は4:6程度となり、男性も増えています。男女問わず画像・動画による訴求を中心に据えたSNSに変化しています。
・ビジネスアカウントの有無
ビジネスアカウントも用意されており、開設にあたっての審査もありません。ビジネスアカウントを作れば、自社商品のPRや店舗へのリンクを促進できます。ビジネスアカウントから個人アカウントへの切り替えも柔軟に行えます。ビジネスアカウントだからといって必ずしも何かビジネスをしている必要はありません。個人が自分の好きな目的で利用するのも問題ないのです。
・Instagram広告の特徴
写真や動画を使って「映える」配信を行うのが効果的です。ビジュアルが良い「インスタ映え」する商材に向いています。視覚的なアプローチで顕在顧客から潜在顧客まで幅広くリーチできます。
④Line
・ユーザーの特徴
- 8,900万人(2021年6月時点)
- 年代別の利用率は、約9割が利用しており、全ての年代で利用されています。
- アクティブユーザーの割合が全体の90%以上にのぼる。
引用元:we love social
・機能面での特徴
日本で最も普及しているメッセージアプリです。基本的な機能は無料の音声通話、ビデオ通話とチャットです。様々なスタンプを使って個性的なメッセージを送れるのも人気の理由です。
年齢を問わずほぼ全てのユーザーに使用されており、連絡手段としてインフラ化しています。90%以上のユーザーがアクティブで利用しているのも魅力です。メッセージ配信は高い確率で開封されます。ユーザーが企業からの情報を受け取りやすいです。しかし双方向のコミュニケーションには向いていません。
・ビジネスアカウント
ビジネスアカウントも用意されています。開設数は300万件以上にのぼり多くの企業が集客ツールとして利用しています。料金も利用しやすい価格に設定されています。LINEは人口カバー率が他のSNSと比較して圧倒的です。この点も集客ツールとしての強みです。
・Line広告の特徴
日本最大のユーザー数を誇るSNSであるため、幅広い年代をターゲットとする商品やサービスであれば、高い広告効果を得られるでしょう。日常の通話に利用されているSNSだけに馴染みのあるアプリからの通知は成約にむすびつきやすいという利点もあります。
X(旧Twitter)に向いている企業・サービス、およびX(旧Twitter)運用の成功事例
X(旧Twitter)に向いている企業・サービスとは?
10代・20代のユーザーが目立ちます。若年層をターゲットにした商材を扱う企業にとってはX(旧Twitter)による宣伝は成果につながりやすいです。また、リツイート機能による二次拡散が宣伝効果を大きく左右します。拡散されやすいユニークな商材を持っている会社にとってもX(旧Twitter)による広告宣伝は大きなチャンスになるでしょう。
①シャープ
アカウント開設以来、着実にフォロワー数を増やしてきました。アカウントの運用者とコミュニケーションを取れるのが特徴です。友人とやりとりしているような感覚が魅力といえます。
https://X(旧Twitter).com/SHARP_JP
②LAWSON
新商品の紹介にX(旧Twitter)を活用しています。惣菜やお菓子の新商品が出た場合はいちはやくツイートして情報を拡散します。特にスイーツの情報は人気で、おしゃれで美味しそうな写真にも注目されています。また、キャンペーン情報の拡散にもX(旧Twitter)は一役買っています。
https://X(旧Twitter).com/akiko_lawson
Facebookに向いている企業・サービス、およびFacebook運用の成功事例
Facebookに向いている企業・サービスとは?
Facebookは一時期に比べユーザーの伸びが鈍化しているといわれています。しかし、30代と40代のユーザーからは依然として支持を集めています。この年齢層を主な顧客とする企業にとってはFacebookの利用価値は依然として高いでしょう。
Facebook運用の成功事例
①モノタロウ
商品選びに役立つ豆知識のページをFacebookページでシェアしています。特殊な工具を扱う場合などユーザーのちょっと知りたいに応えます。定期的な投稿の配信もユーザーからの支持を集めている要因です。
https://ja-jp.facebook.com/MonotaRO.fan/
②H.I.S
ユーザー参加型の企画が多いのが特徴です。ファンと一緒にランキング記事を作ったり、ユーザーと一緒にページを作っていく点が魅力です。
https://ja-jp.facebook.com/H.I.S.Japan/
Instagramに向いている企業・サービス、およびInstagram運用の成功事例
Instagramに向いている企業・サービスとは?
写真や動画がメインであるため、明るくおしゃれなイメージの演出が必須です。商品やサービスのイメージはもちろん、企業イメージまで演出できればさらに広告効果を見込めます。ビジュアル的に「映える」商材をもっている場合はInstagram向きといえるでしょう。
Instagram運用の成功事例
①日産
「GO!GO!日産」をもとに作られたハッシュタグ「#5523」が人気のアカウントです。
このハッシュタグを付けた投稿は2021年10月現在で7万件を超えています。投稿に対してはほぼ毎回2桁超のコメントがついています。ユーザーと活発にやり取りしており、SNS運用の成功事例といえます。
https://www.instagram.com/nissanjapan/?hl=ja
②セブンイレブン
商品紹介とともにハッシュタグを使った投稿で人気を集めています。例えば「#新商品を食べてみた」「#セブンスイーツアンバサダー」「#7時11分時報」などハッシュタグを使ったシリーズ投稿がユーザーからの支持を集めています。
https://www.instagram.com/seven_eleven_japan/?hl=ja
LINEに向いている企業・サービス、およびLINE運用の成功事例
LINEに向いている企業・サービスとは?
LINEはメッセージアプリであるため、情報の拡散性はあまり高くないです。企業から一方的にメッセージを送るようになります。ただ、日常的に使用しているユーザーが多く、メッセージの開封率は際立って高いです。
リピーター強化を図りたい企業にとっては既存顧客との連絡の円滑化という点から利用価値が高いです。また、クーポンの配布に利用すれば大きな効果が見込めるでしょう。
LINE運用の成功事例
①大丸松坂屋
百貨店というと顧客の年齢層が高いと言われていますが、大丸松坂屋はLINE運用で売上アップに成功しました。LINEメッセージで店舗でのキャンペーン情報の告知を行い、5,400万円という売上を記録しました。SNS広告が有効なのは若年層だけではないことを示す事例です。
https://dmdepart.jp/line/sakurapanda/
②しゃぶしゃぶ温野菜
しゃぶしゃぶ温野菜というと食べ放題で、男性客が主な顧客層でした。しかし、SNSを活用することで20代と30代の女性の取り込みに成功しました。オリジナルキャラクターのスタンプ配信が女性の支持を得て売上を10%程度伸ばしたのです。
まとめ
現代では商品・サービスの宣伝のためにSNS運用は欠かせません。SNSの種類はたくさんありますが、利用できるSNSの選択肢は多い方が幅広いユーザーにリーチできます。
しかし、選択肢が多いからといって闇雲に情報発信を行っても、思うような成果を得るのは難しいでしょう。
初期段階で大切なのは、SNS運用の目的を定めることです。そのうえで各SNSの特徴を知り、目的に応じて使い分けるのがポイントでしょう。SNS運用を担当される方は他社の成功事例を参考にしながら自社のアカウントを育てていってほしいと思います。
ビジネスSNS運用を外注するには、どのサービスがおすすめ?
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