「チラシをおしゃれにデザインしたいけど、あまりコストをかけられない」
「チラシを作りたいけどデザインのことは分からないし、そもそも忙しくて手が回らない」
このように、制作会社に依頼するほどコストに余裕がない一方で、自分で作るにはデザインの知識や時間が足りずに困っている1人社長や小規模事業者の方は多いのではないでしょうか。
チラシ作成の手順
まず、自社でチラシを作成するときの基本的な手順を紹介します。必要な工程は以下のとおりです。各工程の流れやポイントを説明します。
- チラシの企画
- チラシに必要な素材集め
- チラシの制作
- チラシの印刷
1.チラシの企画
チラシの企画は、チラシの方向性や完成イメージを決める重要な工程です。なぜチラシを作成するのか、だれにチラシを見てもらいたいか、どのように訴求するか、などを決めていきます。
チラシの企画では5W1Hを意識すると完成後のイメージが湧きやすいです。
- When(いつ):イベントなどいつ配布するチラシなのか
- Where(どこで):ターゲットはどこでチラシを見るのか
- Who(だれが):ターゲットはだれか
- What(何を):ターゲットに何を伝えたいのか
- Why(なぜ):なぜチラシを作成するのか
- How(どのように):どのような方法で訴求するのか
訴求方法については、他社との比較、特典の紹介などが考えられます。
2.チラシに必要な素材集め
チラシを企画したら、以下のようなチラシに掲載するさまざまな素材の準備が必要です。
- キャッチコピーまたはチラシのタイトル
- 文章(説明文など)
- チラシに掲載する情報(価格、キャンペーン情報、地図、連絡先など)
- 写真(商品写真やスタッフの写真など)
- イラスト
- アイコン など
チラシには、ターゲットの目を引く写真やイラストが掲載されます。商品写真などは自社で撮影をするかプロに依頼するかが考えられるでしょう。商品以外の背景やイラストは、商用利用可能なフォトストックサイトから素材を購入する方法もあります。
3.チラシの制作
用意した素材を組み合わせてチラシを制作していきます。チラシ作成では、さまざまなソフトが使われています。
よく使われているのは、有料ツールのAdobe InDesign、会社のパソコンに標準で備わっていることの多いMicrosoftのPowerPointなどです。これから紹介する無料のサイトやツールを利用したチラシの制作もできます。
作成に慣れていない場合、作成にかける時間をできるだけ抑えて作成したい場合は、テンプレートが便利です。準備しておいた素材をはめ込むことで簡単にチラシを作成できます。
自由にチラシを作りたいときは、多様な機能が備わったツールを利用するのがおすすめです。今回紹介するおすすめのサイトでも中級者向けで紹介しています。
4.チラシの印刷
制作したチラシを印刷します。部数にもよりますが、大量に印刷をかける場合は印刷会社に依頼しましょう。
無料デザインテンプレートでチラシが作れるおすすめアプリ6選【スマホ・PC】
デザインテンプレートとは、フレームや背景などがすでに組み上がったデザイン素材を指します。
チラシを1から作るのは大変ですが、専用のテンプレートを使えば初心者でもクオリティの高いチラシを短時間でデザインできるのが魅力です。
ここでは、無料で使えるデザインテンプレートを提供しているサイトを6つ紹介します。アプリも用意されているため、スマホから操作することも可能です。
- Canva
- Adobe Express
- VistaCreate
- POPKIT
- Picsart
- Pages
Canva
出典:Canva
Canvaは、おしゃれなデザインテンプレートや素材が充実しているサイトです。
チラシだけでなく、ポスターやロゴ、バナーなどのテンプレートも用意されているため、さまざまな用途で使用したい方や、ウェブ上で集客・販促を行う素材も作りたい方におすすめです。
「ファッション」「ジム」「飲食店」など、自社ビジネスに関連するワードで検索をかけると、イメージに近いテンプレートや写真・イラストなどの素材を簡単に見つけられるでしょう。
テンプレートをそのまま使うのに抵抗がある場合は、テンプレート自体を編集したり、オリジナル画像をアップロードして使用したりすることもできるため、ぜひ工夫してみてください。
Adobe Express
Adobe Express(旧Adobe Spark)は、Photoshopやillustratorなどで有名なAdobe株式会社が提供するデザインアプリです。
おしゃれなテンプレートや素材が多く、デザインの経験がない方でも直感的に操作できる使いやすさが魅力です。無料のAdobe Stock画像が使えるため素材収集にも使えます。MP4動画形式のダウンロードやSNSやWebサイトとの共有が行え、オンラインサービスへの投稿にも便利です。
月額1,078円のプレミアムプランでは、Adobe Stockのロイヤリティフリー写真、2万種類を超えるライセンスフォントなどを自由に使用できます。
VistaCreate
出典:VistaCreate
VistaCreateは、テンプレートや素材を使ってさまざまなデザインが作れるほか、画像編集やアニメーション作成なども行えるアプリです。SNS用の画像やInstagramストーリー用の動画作成にも対応しています。
また、無料版でもブランドキットに対応しているのが特徴です。事前にブランドの色やロゴなどをアップロードしておくことで、統一されたイメージでチラシを作成できます。さらに10GBのストレージがあり、ロイヤリティフリーのストックフォトやベクターのライブラリの利用もできます。
月額10ドル(USD)のProプランに加入すると、背景除去機能やチームアカウントの利用が可能です。
POPKIT
出典:POPKIT
POPKITは、用意されている素材を組み合わせるだけでPOPやチラシが作れるアプリです。操作はシンプルで使いやすく、親しみのある手書きフォントやかわいいイラスト素材などが特徴です。
月額550円のエンジョイプランの場合は使用素材やPOPの保存枚数に制限がないため、チラシを作る頻度が高い場合には検討してみてもよいかもしれません。
iPhoneとiPadでアプリが使えますが、Androidでは使用できないためご注意ください。
Picsart
出典:Picsart
Picsartは、洗練されたデザインのテンプレートが見つかるサイトです。デジタル共有向けに使えるテンプレートも多く、ソーシャルメディア別のテンプレートもあります。
AIによる背景の削除や生成などの画像編集、AI画像の生成にも対応しています。
テンプレートは無料プランでも利用できますが、デザインをレベルアップさせたい場合、AIツールをフルで使いたいときは有料版の利用をおすすめします。
Pages
出典:Pages
PagesはAppleの提供するワードプロセッサーアプリです。Apple製のデバイス、MacbookやiPhoneなどに標準で内蔵されています。Apple端末はもちろん、Windowsでも利用できるアプリです。
Appleデザインのテンプレートもありチラシ作成もできます。共同制作に対応できるのが特徴で、複数人でチラシを作成したいときに便利です。
無料デザインテンプレートでチラシが作れるおすすめサイト5選【PC】
無料のデザインテンプレートを使って、チラシを作成できるサイトを5つ紹介します。いずれもPC操作が可能なサイトですので、ぜひ活用してみてください。
- パワポン
- ラククル
- デザインAC
- PIcky-Pics
- Officeテンプレート
パワポン
出典:パワポン
パワポンは、事務用品の通販で有名な「ASKUL」が運営するデザインテンプレートサイトです。
ASKULのチラシ印刷サービス「パプリ」に無料会員登録をすれば、1,500以上のテンプレートをすべてダウンロードできるようになります。データはパワーポイント形式のため、使いやすいのも魅力です。
自宅での印刷も可能ですが枚数が多い場合には、「パプリ」にネット印刷を依頼するのがおすすめです。
ラクスル
ネット印刷のラクスルでは、オンラインデザインというデザイン制作ソフトを展開しています。オンラインデザインにはチラシやフライヤーのテンプレートが1,500以上あり、多種多様な業種のチラシが掲載されています。他にも中綴じ冊子やカタログ、DMなどのデザインも可能です。
テンプレートに文字と写真を入れるなどの簡単に編集を行い、印刷商品を選択すると印刷物がオフィスに届きます。
なおこちらのソフトはラスクルでの印刷を前提としており、デザインしたチラシをダウンロードしたり、他社で印刷したりすることはできません。
デザインAC
出典:デザインAC
デザインACは、豊富なテンプレートからオリジナルのデザインを作れる無料デザインツールです。アプリはありませんが、PC・スマホともに対応しています。
複数人と同時にリアルタイム編集ができるため、チームで効率よくチラシ作成が行える便利なツールです。
テンプレートサイトは海外のものが多くありますが、こちらは日本人デザイナーが日本人向けにデザインしたさまざまなテンプレートが用意されており、データも日本国内で管理されるため、使い勝手がよく安心です。
Picky-Pics
出典:Picky-Pics
Picky-Picsは、初心者でも質の高いデザインのチラシやポスターを作れるオンラインデザインツールです。操作はシンプルで、直感的に編集できるため、専門知識がなくても安心して使えます。
一から作成する場合もレイアウト選択で簡単に作成できます。配置をサポートするスマートガイドもあって初心者も扱いやすいでしょう。プロのデザイナーが使うモリサワフォント18書体を無料で使えるのも嬉しいポイントです。
Officeテンプレート
出典:Officeテンプレート
無料で使えるOfficeテンプレート2,000点以上が公開されているサイトです。
ワード、エクセル、パワーポイントといったMicrosoft Officeのソフトがすでに入っており、操作に慣れている方におすすめです。
飲食店のほか、学校や地域のイベントなどに使えるテンプレートも揃っています。
【中級者向け】チラシ制作に役立つ無料おすすめサイト4選
チラシ作成に役立つ機能を備えたサイトを4つ紹介します。テンプレートをベースに作るよりも自由度が高いため、よりオリジナリティのあるチラシを作ることができます。ある程度デザインに自信のある方におすすめです。
- GIMP
- PictBear
- Inkscape
- FireAlpaca
なお、タスカルではチラシデザインはもちろん、研修・セミナー資料やパワポ資料等のデザイン業務も依頼可能です。
GIMP
出典:GIMP
GIMPは、無料で使える高機能な画像編集・処理ソフトです。
写真加工やイラスト作成、テキスト挿入などさまざまなことができるため、複数のソフトを使わず1つでチラシ作成を完結させたい方におすすめです。
多機能ゆえに細かい部分にこだわりたい場合は便利ですが、慣れるまでは操作が難しいのがデメリットです。Photoshopの使用に慣れている方だと使いやすいでしょう。
PictBear
出典:PictBear
PictBearは、Windowsで使える画像編集ソフトです。編集画面はシンプルで、ツールバーも分かりやすいため、複雑な操作が心配な初心者にもおすすめです。
画像を重ね合わせて写真同士を合成したり、カラーを変更したりできるレイヤー機能が備わっており、多彩な表現を可能にしています。
ただしすでに開発が終了しているため、サポート対象外の点にご注意ください。
Inkscape
出典:Inkscape
Inkscapeは、画像編集やレイアウトが可能なオープンソフトです。
無料ながらも機能が充実しており、高度な加工が可能なため、illustratorの代用として使われることも多いソフトです。その分、使いこなすまでには少し時間がかかるかもしれません。
なお、印刷で使われるカラーモード「CMYK」には対応していないため注意が必要です。
FireAlpaca
出典:FIRE ALPACA
FIRE ALPACAは、イラスト作成に特化したペイントソフトです。シンプルな機能と操作性で初心者にも優しく、イラストメインのチラシを作りたい場合におすすめです。
ペンタブレットの筆圧感知に対応しているため、マウスよりも繊細なイラストを描くことができます。
チラシデザインの参考サイト
チラシデザインを作る際、参考になるデザイン見本サイトを4つ紹介します。デザイン性の高いチラシを扱っているサイトや、業種別にチラシデザインが確認できるサイトも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
出典:Pinterest
Pinterestはアートやグルメ、ファッションなど、さまざまなジャンルの画像や動画が発見できるサイトです。国内外の多種多様なチラシデザインが掲載されています。好きな画像や動画をピンでとめて保存しておくこともできます。
FLYER ARCHIVE JP
FLYER ARCHIVE JPはイベントやゲーム、デザインなど、アーティスティックなチラシが多数掲載されているサイトです。1982年のチラシから掲載されており、チラシのサイズやテイストから検索をかけることができるのが魅力です。
デザイン性の高いチラシデザインを参考にしたい場合に特におすすめです。
パンフレット&チラシ見本帳
パンフレット&チラシ見本帳は、チラシはもちろん、カタログやフリーペーパーなどのデザイン見本が多数掲載されているサイトです。業種別に閲覧することもできるため、同業種のチラシデザインを横断的に確認するのに便利です。
TODAY’S FLYER
TODAY’S FLYERは国内外のデザイン性の高いチラシが多数掲載されている、デザイン見本サイトです。一つひとつのチラシにインパクトがあり、見ているだけでインスピレーションがわいて来るかもしれません。
各チラシにはチラシ全体の色味や年代などのハッシュタグが記載されており、これらをもとにチラシデザインを探していくのも良いでしょう。
チラシ作成は外注できるのか
チラシ作成は外注できます。「チラシ作成になかなか時間を割けない」「思うようにチラシ作成できない」とお悩みでしたら、外注を検討されてはいかがでしょう。
チラシ作成の外注先
チラシ作成には、以下の外注先が考えられます。
- 印刷会社
- デザイン制作会社
- クラウドソーシング
- 個人(直接依頼)
- オンラインアシスタント
チラシの作成に対応していれば、印刷会社にも依頼できます。大量に印刷をお願いしたいなど印刷会社の利用を考えているときは便利です。
デザイン制作会社は、デザインの専門業者です。クオリティの高いチラシを作成したいなら、デザイン制作会社が候補に考えられるでしょう。
クラウドソーシングは、プラットフォームを通して個人のデザイナーに作成を依頼する方法です。クラウドソーシングに掲載されたプロフィールや実績から判断して依頼できます。ホームページなどから個人に直接依頼する方法もあります。
タスカルのように、チラシ作成に対応している場合は、オンラインアシスタントの選択肢も考えられるでしょう。バックオフィス業務もまとめて依頼したいときに便利です。
チラシ作成の外注相場
作成するチラシのサイズや依頼する範囲などにもよりますが、チラシ作成の相場は1万円~10万円程度です。
ただし、デザイン制作会社に依頼する場合は相場よりも高くなる傾向にあります。中間コストが発生すること(外部のデザイナーに委託する場合)、デザイン費や原稿製作費が発生すること、撮影を含む場合はカメラマンやスタジオを借りるための撮影費がかかることが理由です。
チラシ作成では印刷費も別途発生しますので、コスト面も含め自社の要望を満たす外注先に依頼することをおすすめします。
手軽におしゃれなデザインのチラシを作りたいならタスカルがおすすめ!
チラシ作成に役立つさまざまな無料サイトや無料ツールを紹介してきました。どれも便利ですが、初めて使うツールは慣れるまでに時間がかかるほか、アレンジを加える手間などもかかります。
より簡単におしゃれなチラシを作るなら、外注を検討するのもおすすめです。委託先によって内容や金額は変わりますが、コストを抑えて依頼することも可能です。
オンラインアシスタントサービス『タスカル』では、コストを抑えつつ、チラシ作成以外にもさまざまな業務での運営サポートが可能です。「忙しくて何をどう頼めばいいか分からない」という場合にも、初回打ち合わせで業務の整理をお手伝いしますので、まずは無料相談へお問い合わせください。