事務アウトソーシングのメリットとは?中小企業が知っておくべき基礎知識

アウトソーシングとは、企業が社員のみで業務を行うのではなく、社外の人材や専門企業に業務を切り出して仕事をしてもらう経営手法 のことです。

アウトソーシングの概念は、1960年代のアメリカが発祥と言われています。当時の米国企業は急な事業拡大に伴い、固定が増加。システムコンサルティングを手がけるEDS社がプリントレイ社に対してアウトソーシングを行ったことが最初という説があります。

日本でも高度経済成長期以降、アウトソーシングの市場規模は拡大し続けています。

以下の図は、矢野経済研究所が2020年に発表した「国内BPO(アウトソーシング)市場規模推進予測」です。

同資料によると、2019年度と比較し+3.3%で4兆3,491億5,000万円と成長しています。

全世界的に猛威をふるっている新型コロナウイルスにより市場全体がマイナスの影響を受けている一方で、企業のDX促進やテレワーク・リモートワークの普及により「アウトソーシング化の流れ」が伺えます。

事実として、コロナ禍の影響にも関わらず市場自体は緩やかではあるものの右肩上がりに成長しているため、今後もますます企業のアウトソーシング化の動きは増えていくことでしょう。

※引用:矢野経済研究所|国内BPO市場規模推進予測

そんな今大注目のアウトソーシングですが、導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回は、アウトソーシングを導入するメリットを中心に、どのようにして中小企業は慢性的な悩みを解消していけば良いのかアウトソーシングを活かして企業の成長につなげる具体的な方法をご紹介します。

人件費の削減から人手不足の解消まで、アウトソーシングを導入するべき3つメリット

業務をアウトソーシングするメリットには、以下があげられます。

1)人件費の削減に繋がり、人手不足解消する

中小企業やスタートアップ企業の場合、経営者が商品・サービスの販売から経理・人事・総務といったバックオフィス業務を一人でこなしている場合が多く、経営者の半数以上が削減したい業務があると考えています。

          ※引用:中小企業庁|〔2〕経営者自身の業務時間削減の意向

特に、給与管理などの労務の業務は5割近く、経理関係の業務にいたっては7割近くの経営者が、業務を削減したいと考えています。

※引用:中小企業庁|〔3〕従事している業務別に見た経営者自身の業務時間の削減意向

しかし社員を雇用する場合、事務員を一人雇用するだけで月に最低15〜20万円の給与が必要になります。

さらに、社会保険労務士や税理士といった国家試験資格をもつ専門性のある人材を雇用しようと思ったら、さらに多くの給与が必要となり、人を雇用するだけで会社の売上が消えてしまうことになりかねません。

一方、アウトソーシングをする場合、月に最低およぞ3万円から業務を依頼できるので大幅にコスト削減を図ることができます。

つまり、限られた経営資源を有効に活用することができるので、会社のメリットにつながります。

 

2)コア業務に集中できる

毎月必ず発生する請求書処理や記帳作業、給与支払いのような資格を必要としないルーティン業務をアウトソーシングすることで、会社の成長に不可欠な経営戦略や営業、新規開拓などのコア業務に集中できるようになるというメリットがあります。

例えば、「タスカル」というオンラインシスタンとサービスが、建設業やWeb広告代理店の営業事務やレポート作成をアウトソーシングしたサービス例を見てみましょう。

タスカルを導入し、メール定期チェックおよび見積り作成・送信代行をアウトソーシングしたところ、担当社員3人分の月60時間の残業時間を削減することができました。

これは、それまで社員が書類作成のために事務所に戻った環境を、現場から直帰できるよう整えることができたことに因ります。

また、週次で提出していた40社分の契約クライアントの成果報告レポートをアウトソーシングしたことで、月20時間の残業時間が減ったり、他の業務に支障がでていた状況が改善されたりしました。

以下に、「タスカル」を導入したお客様より頂きました業務改善につながったメリットを掲載致します。

「毎月突発的に発生し、特に時間がかかっていたECサイトへの画像データ作成業務や商品記載内容の確認業務をタスカルに依頼。結果、社員の工数を増やさず変動費で工数の確保ができ、人件費を増やすことなく受注を増やすことに成功しました。」(電気通信会社)

「電話対応や名刺作成等の事務業務からWebコンテンツの更新・修正など、事務作業はもちろんのことWebサイト周辺業務など手間のかかる煩雑な業務をタスカルに依頼。結果、本来その社長が集中すべき営業活動などコア業務への稼働が最大化できるようになりました。」(Web マーケティング会社)

作業現場の日報作成や従業員の労働時間管理表の作成、その他書類の作成などの業務をタスカルに依頼。結果、業務効率化が実現し、社長が本来集中して行うべき営業や事務管理などを確保することに成功しました。これまで土日や深夜に垢っていた社長の作業をなくすことに成功しました。(塗装会社)

 

3)業務の質の向上と効率化

少人数の会社の場合、総務・人事・経理などの管理部門を1人が兼務するため、非効率でミスが頻発する傾向にあります。

また、労務や税などの分野は毎年のように法改正が行われますが、日頃の業務に追われていると、法改正があっても知識を習得したり社員を教育する時間が取れず対応が間に合わないといったリスクが発生します。

このように専門性が必要な業務を専門の会社にアウトソーシングすることで、業務が改善され、安定した質の提供と業務の効率化が図れ、会社にとって大きなメリットになります。

2.経理・総務・人事は、アウトソーシングに適している

従来、アウトソーシングが可能な業務は、パートやアルバイトが担えるような単純作業がほとんどでした。

近年のアウトソーシングの傾向は、企業経営において重要度がそれほど高くないルーティンワークや、逆に高度に専門的な技術や知識が必要とされる業務のように社内で担うとコストが割高になるものが該当します。

例えば、見込み顧客の開拓(テレアポなど)や営業企画に関する事務作業(資料作成など)、社内のネットワーク環境の構築やシステムの設定、運用、保守があります。

1)アウトソーシングできる業務の特徴

アウトソーシングできる業務は、直接利益に結びつく業務ではなくコスト削減や効率化が求められる毎月の給与計算や労務管理、経理や会計に関する事務処理などが挙げられます。

ここで、職種別に見ていきましょう。

■経理

経理は、会社の状況を数字で表すことがミッションです。

経理の作業効率化が求められていますが、人員の少ない中小企業では会社経営に不可欠な経理業務を、経営者自身が行っていることが多いのが実情です。

また、簿記や法律に関する専門的な知識が必要な上に、細かな数字を扱うためミスが発生しやすい業務でもあります。

このような専門性の高い業務とは別に、1日、1カ月、1年とサイクルのあるルーティン業務が多く発生する部門でもあります。

例えば、見積書や請求書の作成や経費精算、入出金管理やお客様への入金フォローなどです。

誰が行っても同じ結果になるルーティンワークこそ、アウトソーシングに適していますし、税率の法律のように毎年改正されるものは専門家にお任せして、業務のスリム化をおこない業務の効率化を目指しましょう。

経理のアウトソーシング事例につきましては「経理のアウトソーシングで絶対に失敗しない方法!メリットと事例を紹介」をご覧ください。

■総務

総務の業務には曖昧なものが多く、会社の多岐に渡る業務の中で専門職種に仕分けられない業務を全て指します。

その幅広い業務を社員1桁数のスタートアップ・ベンチャー企業では、管理部の担当が1名で全てこなしているケースが多いです。

中には、社長秘書やインターン生が対応している場合もあります。総務の中でも、アウトソーシングできる業務とできない業務があります。

アウトソーシングできる業務の特徴は、ノンコア業務 やルーティン業務であることです。

ルーティンで発生するシンプルで型化された業務は、説明にかける時間も習得に必要なコストも低いため、アウトソーシング がしやすいと言えます。

また、オフィス移転時の物件選定・内装デザイン・施工、社外セミナーの運営など一部の専門業務は専門のアウトソーシング会社が多数ありますので、専門知識を伴う総務領域もアウトソーシングを検討するとよいでしょう。

一方、アウトソーシングができない業務の特徴は、戦略設計などのコア業務や震災対応やBCP関連などの突発型で超短納期の業務、そして地方拠点オフィスの巡回点検のような外注コストと予算が見合わない業務があげられます。

総務のアウトソーシング事例につきましては、「中小企業が総務をアウトソーシングするべき理由と依頼先を決める基準」をご覧ください。 

■人事

人事の業務は、採用などを行う人事と社員の労働を管理する労務に分けられます。

近年、人事採用は売り手市場だったり、採用手法が新しくなり従来の方法では人材の獲得が難しくなっています。

採用経験が豊富なノウハウをもった専門のスタッフに依頼し、戦略的に進めていくことで満足のいく人材を確保できるようになります。

それから、労務関係は、主に従業員の給与の計算や勤怠管理業務と社会保険資格取得・喪失(健康保険・厚生年金)、雇用保険資格取得・喪失などの手続が必要となる入退社手続き業務あります。

労働関係諸法令は毎年のように改正されるので、その度に新たな知識を習得する必要がでてきますので、社会保険や労働保険・労働基準法などの専門知識を有した専門家による対応が効率的と言えます。

それから、入退社手続きのような定型の業務は、アウトソーシングをすることで自社業務のスリム化を実現することができます。

人事のアウトソーシングにつきましては、【2021年】テレワーク時代の人事業務アウトソーシングを解説!メリット・デメリットやおすすめ会社紹介をご覧ください。 

2)どのような企業に導入がおすすめか

アウトソーシングする業務に向いているのは、ルーティン業務やマニュアル化された業務といったノンコア業務であることがわかりました。

人手不足に悩まされているスタートアップ・ベンチャーをはじめ中小企業が導入することで、業務の効率化と生産性向上が可能になります。

特に、以下のような業務に比重がある企業には、アウトソーシングをおすすめします。

  • コールセンター
    通常一人雇用して対応していますが、アウトソーシングの場合、対応した件数ごとに料金を加算していきますので、必要最低限の経費で業務をまかなうことができます。

  • 営業事務
    見積書/契約書/請求書作成など定期的に発行する書類や、受注管理やデータ入力など単純作業が多く発生する場合は、アウトソーシングして業務の効率化を図ることができます。
    時間の余裕ができたら、その時間を営業活動や顧客対応にあてることができるので生産性の向上にもつながります。

  • 帳票処理
    品質管理の帳票処理などが多く発生する場合は、帳票処理は比較的シンプルで標準化しやすいので、アウトソーシングすることでコスト削減を実現できます。

この記事をお読みの方の中で、おすすめのアウトソーシング会社を知りたい方は、まずは「5章:アウトソーシングサービスおすすめ3社」をご覧ください。

 

3.人材派遣、オンラインアシスタント、アウトソーシングの違いは?

まず人材派遣は労働者派遣法によって定められており、仕事があるときのみ雇用契約を結ぶ登録型派遣になります。契約を結ぶのは派遣会社ですが、指揮命令は派遣先企業から受けます。

次にオンラインアシスタントは、時間と場所にとらわれず経営者や企業のバックオフィス業務などを代行してくれる業務委託サービスです。

依頼できる業務は多岐にわたりますが、ルーティン業務 や単純作業、業簡単な制作などが主になります。ワーカーは、主婦やフリーランスの方が多いと言われています。

依頼者の方針によっては、アルバイトの方が適している場合がありますので、必ずアルバイトも併せて検討しましょう。

人材派遣、アウトソーシング、オンラインアシスタントとの違いは、オンラインアシスタント|選び方、料金、注意点、おすすめ会社紹介をご覧ください。 

4.アウトソーシングサービスの料金相場

料金相場は、アウトソーシングする業務内容と委託先の形態によって異なります。

例えば月額制で契約した場合、業務量に関係なく契約で決められた料金が発生します。一方、業務の処理数や契約したスタッフの業務時間に応じて料金が変動する従量課金制もあります。

業務量が少なければコストも減りますが、月額制よりも費用が高くなるリスクもありますので注意が必要です。

5.アウトソーシングサービスおすすめ3社

アウトソーシングを効果的に活用するためには、コア業務とノンコア業務の見極めに加え、アウトソーシング企業の選定が重要です。

任せたい業務や規模、予算などのバランスを吟味して最適なパートナーを見つけましょう。

 

1)タスカル:山積みのタスクに追われているあなたに!

特徴
月額2.5万円〜で導入ハードルが低い
専属ディレクターが対応
1ヶ月10時間の少量ロットで契約できる
秘書・経理・事務・人事・webサイト運用など

秘書 ○

経理 ○

事務 ○

人事 ○

Webサイト運用 ○

オフライン業務 −

料金
1ヶ月10時間/2.5万円(12ヶ月契約)
1ヶ月10時間/3.0万円(6ヶ月契約)
1ヶ月10時間/4.0万円(3ヶ月契約)

サービス名
バーチャルアシスタントサービス タスカル

提供企業
株式会社カラーズ

URL
https://taskar.online/

2)Caster BIZ:採用倍率は「1/100」。全国から集まった優秀な社員。

特徴
倍率1/100の優秀なスタッフが在籍
オフライン業務も対応可能
対応業務の範囲が幅広い

秘書 ○

経理 ○

事務 −

人事 ○

Webサイト運用 ○

オフライン業務 ○

料金
6ヶ月契約:1ヶ月30時間/108,000円
12ヶ月契約:1ヶ月30時間/93,000円
カスタマイズプラン:相談可能

サービス名
caster BIZ

提供企業
株式会社キャスター

URL
https://cast-er.com/

3)フジ子さん:高い実務能力を持つオンラインアシスタントを、業界水準のおよそ半額で提供

特徴
優秀なスタッフがチームで対応
月額4,7万円というリーズナブルな価格帯
1週間の無料トライアル

秘書 ○

経理 ○

事務 ○

人事 ○

Webサイト運用 ○

オフライン業務 −

料金
1ヶ月20時間/4.7万円
1ヶ月30時間/6.9万円
1ヶ月50時間/9.9万円 (50時間以上は別途見積もり可能)

サービス名
フジ子さん

提供企業
フジア株式会社

URL
https://fujiko-san.com/

6.アウトソーシングを導入する際の注意点

アウトソーシングを導入する際、いくつか注意が必要です。

1)社内情報を外部に出す必要がある

外部に給与計算や人事業務を依頼する場合、社員の個人情報を預けることになり情報漏えいのリスクが懸念されます。

アウトソーシングする企業のセキュリティ状況を確認したり、必要な資格を保持しているか事前に確認しましょう。

2)自社でノウハウが蓄積されない

アウトソーシングの場合、業務を完全に外部に委託することになりますので、社内に知識やノウハウが蓄積されなくなります。

こういった状況を防ぐために、依頼した企業と定期的に業務の内容や必要となった情報・知識などをすり合わせ、社内でマニュアルを作成することをおすすめします。

こうすると、アウトソーシングした業務を委託した企業に任せたがゆえに社内で分かる人間がいないという状況を回避できます。さらに、トラブルが起こった場合、社内にわかる人材がいると速やかに対応できるので、被害を最小限に食い止めることができます。

3)業務フローにブラックボックスが生じる

「ブラックボックス」とは、業務フローや業務内容がわからないという状態を言います。

アウトソーシングして全てを他社に任せてしまうと、完成品が渡されて問題が発生した場合、自社で対応できず結果、完成に時間がかかったり追加費用が発生するリスクがあります。

このような状況を避けるためにも、業務をマニュアル化したり、手順書を共有するなど業務の透明化を心がけることが大切です。

7.まとめ|アウトソーシングは、人材不足の解消や企業のコストを削減する有効手段の一つ

業務をアウトソーシングすることは、人材不足の解消や企業のコストを削減する有効な手段の一つです。

最近は繁忙期の人材補充や簡単な業務だけでなく、人事や労務、経理といった高度な知識や経験が求められる業務を依頼できるようになってきました。

また、技術やノウハウを持たない企業でも、外注することで高い専門性が必要な事業や新規事業に進出することも可能になります。

ご紹介したアウトソーシングのメリットや注意点は、アウトソーシングを導入する際の心構えとなりますので、ぜひ参考にしてみてください。

以上のように、アウトソーシング導入のポイントを明確にし効果的にアウトソーシングを活用することで、会社の大きな成果につなげることができます。

タスカル|月額2.5万円~のオンラインアシスタント
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